自宅で厚生労働省キャリア官僚の姉を包丁で刺したとして、警視庁高輪署は12日、殺人未遂の疑いで、東京都港区の職業不詳の男(52)を現行犯逮捕した。刺されたのは関東信越厚生局長の北島智子さん(56)で、搬送先の病院で死亡が確認された。

 男は「私がやりました」と容疑を認めている。同署は容疑を殺人に切り替えて調べている。

 逮捕容疑は12日午前5時15分ごろ、東京都港区高輪の自宅マンションの一室で、近くに住む北島さんの腹部を包丁で刺したとしている。男は精神疾患で通院歴があるという。

 男は10代の長女、長男と3人暮らし。長女が「父がおばを包丁で刺した」と110番通報した。当時は北島さんのほか、母親も男の自宅を訪れていたという。

 北島さんは昭和61年に埼玉県庁に入庁し、63年に旧厚生省に入省。山梨県健康増進課長を経て、青森県健康福祉部長時代に総合周産期母子医療センターの立ち上げに携わった。平成20年からは国立国際医療センター国際医療協力局長を務め、23〜25年には新潟県副知事を歴任。地域医療の再編や医師確保対策に取り組んだ。その後、環境省環境保健部長などを経て今年7月から現職を務めていた。

 スキーが趣味で、八甲田山や岩木山などで山スキーを楽しんでいたという。