15日午前5時35分ごろ、東京都世田谷区の東急電鉄田園都市線池尻大橋−駒沢大学間で、電車に電気を供給する架線が送電できない状態になった。渋谷−二子玉川間で約4時間半にわたり運転を見合わせ、約12万6千人に影響した。同社は開業40年たつ地下区間の劣化対策を検討している。

 東急電鉄によるとトラブル発生後、池尻大橋駅構内で、変電所から架線につながる1500ボルト送電線の一部で、導線を覆う樹脂製カバーが焦げて破れているのが見つかった。ショートしたとみられ、破損箇所を切除し、送電再開した。

 ショートした送電線は平成21年に設置され、今年10月10日に目視点検した際に異常は見つからなかった。同社は送電線の耐用年数を30年としている。

 田園都市線渋谷−二子玉川間は「新玉川線」として昭和52年4月に開業した地下区間。昨年4月以降に設備不良などのトラブルが5件相次いでおり、今年10月19日朝にも三軒茶屋駅で停電が発生し、同社は対策会議を設置していた。

 同社担当者は「渋谷につながる地下区間は本数が多く、設備が劣化しやすい。送電線は場所によって環境が異なるので一律に決めている耐用年数の妥当性も検討が必要」と話している。

 近年、首都圏の鉄道で多発する電気系統のトラブルに懸念の声もある。工学院大学工学部の高木亮教授(電気鉄道システム)は「東急の地下区間では想定より早く劣化している可能性もあり、細心の注意を払うべきだ」と指摘した。