天皇陛下の譲位日を定める政令が8日、閣議決定され、平成31年5月1日の皇太子さまの即位、改元での新元号に注目が集まる。元号は史跡足利学校(栃木県足利市昌平町)が所蔵する国宝書籍から誕生する可能性が大きく、地元の期待は高まっている。

 元号の選定基準は漢字2文字で、良い意味を持ち、読みやすい、書きやすい点などが考慮される。日本では1300年以上の歴史があるが、漢字文化とともに中国から伝来したこともあり、中国の古典に由来したケースがほとんどだ。

 足利学校の国宝書籍は「尚書正義(しょうしょせいぎ)」「周易注疏(しゅうえきちゅうそ)」「文選(もんぜん)」「礼記正義(らいきせいぎ)」の4種77冊で、いずれも12世紀ごろ中国・宋の時代に刊行された貴重な書籍。足利学校を再興した関東管領・上杉憲実らが室町時代に寄贈し、足利学校の所蔵となっている。

 江戸時代末期の元治、慶応以降の元号はいずれも足利学校所蔵の書籍が出典。平成は「尚書正義」(書経)の一節、「地平らかに天なり」、昭和も同書の「百姓昭明にして万邦と協和し」が由来。大正、明治、元治は「周易注疏」(易経)、慶応は「文選」がそれぞれ出典となっている。

 史跡足利学校事務所は「所蔵書籍が由来となっていることは大変光栄で、新元号も期待したい」としている。(川岸等)