神戸港をはじめ、全国各地で毒アリ「ヒアリ」が確認されている問題を受け、神戸市は10日、市役所でアリの専門家らを集めた有識者会議の初会合を開いた。水際でのヒアリの侵入・定着防止の基本方針などが協議され、市が発見時の初動対応マニュアルを作成することが示された。

 初会合には、アリの専門家4人と環境省職員や港湾事業者ら計17人が出席。同会議の会長には、国立環境研究所生物・生態系環境研究センターの五箇(ごか)公一室長が就任した。

 会議では、市の担当者が特定外来生物のヒアリが見つかった神戸港のコンテナヤード周辺で実施した捕獲用トラップなどでの調査結果や来年3月まで調査を続けることなどを報告。ヒアリが侵入する可能性が高いヤードを「管理区域」に指定し、市内を5つの区域に分けてマニュアルを作成することを明らかにした。

 県立人と自然の博物館(兵庫県三田市)の橋本佳明主任研究員は「ヤード内の緑地の撤去や亀裂部分の舗装を進め、コンテナが運ばれる内陸部での対策も考えるべきだ」と指摘した。

 五箇会長は「貿易が盛んな神戸港は外来種が侵入しやすい。薬剤の使用やトラップの仕掛け方など効果的な取り組みを進めることで、ヒアリを含めたほかの外来種への対策にもつながる」と話した。