昭和のモダニズムをベースに叙情的な美人像を描き続けた洋画家、東郷(とうごう)青児(せいじ)(1897〜1978年)。その回顧展「生誕120年 東郷青児展−夢と現(うつつ)の女たち」(産経新聞社など主催、損保ジャパン日本興亜特別協力)が、16日から大阪市阿倍野区のあべのハルカス美術館で始まるのを前に15日、同館で開会式と内覧会が行われた。

 19歳で初出品した二科展で二科賞受賞という華やかな画壇デビューを飾った東郷は24歳で渡欧。未来派などの流行を学び帰国後、甘美な女性像を築き上げていった。1930年代半ばから雑誌の表紙といった出版物や百貨店の壁画などを手がけてファン層を広げ、戦後は高い装飾性と優美さをもつ独自の様式美を完成。「青児美人」は商品広告や喫茶店など町中にあふれた。

 今回の展示では、東郷の30〜50代に焦点を当て、約60点の作品に資料を交えながら、東郷が生み出した比類ない女性像の魅力に迫る。同館の浅野秀剛館長は開会式で「青児美人といわれる絵が並ぶ会場で多くの人にそのスタイルを味わってもらいたい」とあいさつした。4月15日まで。