老朽化などに伴い3月末で休館し、存廃が議論されてきた群馬県民会館(ベイシア文化ホール、前橋市日吉町)について山本一太知事は15日、廃止・解体し周辺エリアを含めた「新しい文化拠点」に整備する方針を表明した。「創設当初とは状況も変わり、県民ニーズも低下している」と語った。
県民会館は昭和46年の創建から半世紀以上が経過している上、段差の多い構造もあってバリアフリーの観点からも大規模改修が迫られていた。県は令和元年から見直しを進めて、改修費として50億円以上が必要との試算をまとめ、翌年には「廃止検討方針」を示した。
しかし、「性急に結論を急がず、幅広い意見を入れて検討すべき」との県議会決議が示され、令和3年1月には市民団体による存続を求める約2万筆の署名も提出され同年10月、「当面は存続」とした。
その後も施設の必要性について、利用状況や県民アンケート、前橋市との意見交換、文化審議会からの意見聴取、知事の現地視察などを重ねた。存続を求める住民団体からの要望も続いたが、山本知事は「かつての『県民文化の殿堂』とはいえず、巨費を投じて改修する必要があるのか」などと疑問を呈していた。
「廃止方針」棚上げから4年余、大ホールの年間利用者数は減り続け、ピーク時の4分の1の11万人に。市町村単位のホール整備も進み、山本知事は「当初の方針と異なる要素はなかった」と断じた。
今後は隣接する県立図書館を含めた周辺全体を「新しい文化拠点」として整備する方針。山本知事は「文化をないがしろにするつもりは毛頭ない」とした上で「文化」や「アート」「学び」といった多彩な機能が互いにシナジー効果を生むハイブリッド型文化拠点となるよう、「県議会や前橋市とも連携して検討していきたい」とした。


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