アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は17日、東京都内で記者会見し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)との協調融資を増やす方針を明らかにした。既にADBとAIIBとの協調融資事業は4件の実績があるが、今後は「年数件の協調融資を実施していきたい」とした。

 中尾氏は協調融資を増やす理由について、「膨大なアジアのインフラ需要を双方で補完でき、AIIBの仕事の進め方を国際的な基準に引き寄せるためにも協調は意味がある」と説明。「アジアにおける(中国との)協調関係を維持するのに一定の役割がある」と強調した。

 途上国からAIIBよりも時間がかかると指摘されている融資審査については、「ITの活用や融資プロジェクトの準備を迅速に行うことなどで改善を図る」とした。

 また、北朝鮮のADB加盟については、加盟各国の判断に基づいて決まるとしながらも、「まだ議論する段階ではない」との見解を示した。米国の継続的利上げの影響については、「米国の金融セクターの改善の反映で、アジアにもポジティブな要素だ」とした。