テニスの大坂なおみがサーシャ・バイン・コーチとの契約解消を自身のツイッターで発表した。より高いレベルを求めて新しいコーチ探しに乗り出した可能性がある。

 ドイツ出身のバイン氏は、これまで指導に関わったセリーナ・ウィリアムズ(米国)、ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)をいずれも世界1位へと導いたが、役割はラリーの練習相手(ヒッティングパートナー)。コーチの肩書でタッグを組んだのは大坂が初めてだった。

 効果てきめんだったのが対話重視の指導。精神面にムラがあった大坂に試合中、優しい言葉をかけて奮い立たせる姿は“名物”となった。最大の課題を克服し、我慢強くなった大坂はバイン氏に指導を受けるようになった2018年、3月のツアー初優勝を皮切りに全米オープンで優勝し、今年に入っても全豪優勝と飛躍的成長を遂げた。

 一方でネットプレーなど技術面の課題は残ったままだ。バイン氏の下では精神面ほどの向上は遂げられなかったともいえる。コート内でのコーチングが禁じられている四大大会に2連勝したことで、大坂自身が精神面の充実に手応えを感じ、追求するテーマを技術の進化へと移す時期と判断した可能性がある。バイン氏自身、昨年の全米優勝後の東レ・パンパシフィック・オープンで準優勝した大坂を「四大大会に勝つと気が抜けてしまう選手も多いが、集中力を維持して臨んでいた」とたたえていた。実り多き別れとなるよう、今後、結果を残すしかない。