【ソウル=桜井紀雄】韓国検察は17日、文在寅(ムンジェイン)政権に対するインターネット上の評価を不正に操作したとして、与党「共に民主党」党員で有力ブロガーの男ら3人を業務妨害罪などで起訴した。政治資金に絡む不正疑惑で金融監督院長も17日に辞任。旧保守政権によるネットの世論操作や、不正行為の徹底追及を旗印にしてきた文政権への支持を揺るがす事態となっている。

 「ドゥルキング」のハンドルネームで知られたブロガーの男らは1月、平昌五輪で文政権が進めたアイスホッケー女子の南北合同チーム結成に関する記事のコメントに、特殊なプログラムを使って共感を示す「いいね」を大量にクリックする不正操作をしたとされる。

 対象は「大統領府や与党は全て失敗。国民は怒っている」といった文政権批判のコメントだった。男らは「保守陣営がやったように装った」と供述している。

 男は与党の有力議員に大量のメールを送り、特定の人物を駐大阪総領事などに就けるようにも要求。大統領府側がその人物に面会したが、推薦を拒んだ。男がこれを逆恨みしていたとの見方もある。男らは大統領選当時から世論操作を行っていた疑いがあり、警察や検察が引き続き与党との関わりなどを捜査している。

 与党がネットの世論操作疑惑について警察に告発していたが、逆に自らの足元に火がつく結果となった。

 金融監督院長を辞任した金起式(キムギシク)氏は今月初めに就任したばかりだが、議員時代、返納すべき政治資金を与党系団体に寄付していた疑惑などが浮上。中央選挙管理委員会が違法行為に当たると判断した。

 野党側は「文政権は非難してきた朴槿恵(パククネ)政権と同じだ」などと攻勢を強め、世論操作や金氏の疑惑の徹底捜査を要求。国会運営にも影響を与えている。