春季キャンプの中盤に入り、各チーム実戦が入ってきた。開幕日が徐々に近づいてくる。そんななか、再起に注目したい選手がいる。オリックス・増井浩俊投手(35)だ。

 昨季は53試合に登板し、1勝4敗14ホールド18セーブ、防御率4・83。開幕から調子が上がらず、6月中旬にはクローザーのポジションをディクソンに奪われた。苦しい一年間。「去年、防御率も自分のキャリアのなかで一番悪かった。変えないといけないと思っています」と振り返る。

 もう一度、守護神の座を奪い取るために。投球フォームの改良を決意した。毎年、微妙に変化を加えているが、ここまで大きく変えたのは異例。左足の上げ幅を高くし、ひねりを加えることでボールにより勢いが伝わるようにした。トルネード投法気味でもあり、「トルネードってまではいかないかもしれないけど、ストレートにもっと力を伝えられるように。若いときはガムシャラに力で投げていたけど、だんだんそういう訳にもいかなくなってきたから」という。

 フォームを変えることに対し、周囲の意見は二分。「変えた方がいいという人もいたけど、変えない方がいいという人もいた。でも、やるのは自分なんで。このままじゃいけないと思ったから。いいときのような真っすぐ、フォークが投げられるようになれば」と新フォームに挑戦することを決めた。

 ライバルのディクソンは昨季安定した成績を残し、首脳陣は今年も開幕から守護神を託す方針。それでも「まずはチーム内の競争に勝たないといけない」と闘志を燃やす。今季のキャッチフレーズは「B INNOVATION #超革新系」。増井の大変身、さらなる進化を期待したい。(西垣戸理大)