【ロサンゼルス27日(日本時間28日)=横山尚杜、丹羽美佳子通信員】米大リーグは本格的にシーズンが幕を開け、ドジャースの大谷翔平投手(30)が、ドジャースタジアムで行われたタイガースとの本拠地開幕戦に「1番・DH」で出場し、七回に左越えへ2試合連発となる2号ソロ本塁打を放った。昨季のワールドシリーズ(WS)制覇を記念した〝黄金ユニホーム〟を着用して臨んだ一戦。4打数2安打1打点の活躍でチームの5−4勝利、開幕3連勝に貢献した。

今季の大谷は春先から手がつけられない。1点差に迫られた4−3の七回2死走者なし。フルカウントから、95・8マイル(約154・1キロ)の外角へのシンカーを捉えた打球は左翼席へ。胸のロゴや背番号などがゴールドに彩られた特別なユニホームで、王者の威厳を示した。

「セレモニーをして、特別な開幕戦の中で1試合目をとれたのは大きなことかなと思う。(本塁打は)シンプルにストライクを振っていくというところだけ、考えていた」

昨季4年ぶりにWSを制した記念として、王者カラーの黄金のユニホームを着用したド軍ナイン。帽子にある「LA」のロゴも金に輝いた。試合前セレモニーではチャンピオンフラッグが掲げられ、記念のパネルがお披露目された。大谷は「また来年できるように、連覇というのが一番の目標。いい一歩目になった」と気持ちを新たにした。

自らのステージを1段階上げるための新相棒とともに、好発進した。今季からバットを昨季から1インチ(約2・54センチ)長い、35インチ(約88・9センチ)を使用。2022年以来となる32オンス(約907グラム)の重量で、操作の難しいバットを扱っている。ノックバットは通常35〜36インチでそれに匹敵する長さだが、大谷は「もっといい打撃をしたいと求める中で、こっちの方がいいんじゃないかなと思ったときにはかえる。短い方がいいと思ったら、それに対応していけばいい」と向上心ゆえの挑戦であると明かした。

第2打席では昨季、投手3冠でサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いたスクバルから二塁手のグラブを強襲する右前打を放ち、通算8打席目の対戦でようやく初安打が生まれた。向かうところ敵なしの大谷に、ロバーツ監督は「スクバルは球界トップクラスの投手だが、翔平は鋭い打球を放った。さらに逆方向に本塁打を打つのはメジャーでそうできることじゃない。彼は決して期待を裏切らない」と東京ドームでの開幕シリーズに続き、本拠地開幕戦でも期待に応える千両役者を称賛した。

昨季は元通訳の違法賭博問題などグラウンド外の騒動で集中力を乱され、開幕40打席本塁打が出なかった。この日も東京から渡米後1週間に満たず「ちょうど試合が始まったくらいが一番、眠気がある」と明かす。それでも愛犬デコピンと球場入りするなど、1年間で大谷の周囲は平穏を取り戻した。目をこすりながら、大観衆の目を覚ます。大谷にしかできない妙技だ。