(日本生命セ・パ交流戦、西武4ー2阪神、1回戦、西武1勝、10日、ベルーナ)阪神は西武戦に2−4で逆転負けを喫した。2−0の八回に桐敷拓馬投手(25)が4失点。絶対的セットアッパーが誤算で連勝は4で止まったが、藤川球児監督(44)は「こういう日もある」と揺るがない信頼を口にした。この日、セ・リーグで勝利したのは5位の中日のみで、上位のゲーム差は変わらず。仕切り直して独走態勢を築いていく。

勝利の瞬間へ順調に進んでいた虎に、まさかの落とし穴が待っていた。2−0の八回、ここまで安定感を示してきた桐敷がマウンドに上がるも大暗転。レオの猛威に屈したセットアッパーは必死に前を向いた。

「マウンドでの結果が全て。また次にやり返せるように、しっかりと反省をして、切り替えて頑張りたい」

二、三回での2得点を先発・才木が6回零封で守ると、七回からは〝お家芸〟の継投策を発動。まずは及川が1回無失点と役目を果たし、八回にバトンを受けたのが桐敷だった。

だが、先頭・西川から連打を食らう。牧野の犠打は三塁封殺で阻止したものの、打席には4番・ネビン(前アスレチックス)。2球で追い込むも4球目に投じた「落としきれなかった」というフォークを見逃してくれなかった。右翼へはじき返される適時二塁打で2―1。狂った歯車は簡単には戻らない。

1死満塁で源田に三遊間を破られて同点とされると、今季打点なしだった山村にもしぶとく一、二塁間を抜かれた。代わった漆原も犠飛を許し、桐敷は4失点。チームは今季初めて八回以降に試合をひっくり返され、連勝は4で止まった。

藤川監督が「心臓」と話すリリーフ陣はここまで厳しい場面でも力を示し、スコアボードにいくつものゼロを刻んできた。試合前の時点でリリーフのチーム防御率は1・62で両リーグトップ。だが、石井が頭部に打球を受けた影響で離脱しており、5日から7日まで3連投した湯浅は2試合連続でベンチ外だった。

勝ちパターンの2人を欠く中、指揮官は防御率0・45だった桐敷を当然のように八回に送り出したが、厳しい結果となった。桐敷にとって失点は16試合ぶり、自責点は20試合ぶり。複数失点は今季初で、4失点に至ってはリリーフ転向後の自己ワーストという悔しいマウンドだった。

それでも、信頼は揺るがない。試合後、藤川監督は「その日一日では判断していないので。タイトなゲームですからね。常にそういう出番で出ますから。こういう日ももちろんあるのでね。明日に行くという、それだけですね」と語った。昨季、70試合もの登板をこなし、43ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手に輝いた男だ。悔しさは、続いていく戦いで払拭してくれることを願った。

「最少失点でいきたかったですけど、それができなかったので、また次に切り替えてできれば。やり返せるように頑張りたいです」

左腕はリベンジへの決意を繰り返した。この日、セ界で勝ったのは中日のみと、上位の差は変わらなかったことはせめてもの救い。首位街道をひた走るための軌道修正へ、次こそブルペンの力を見せつける。(須藤佳裕)

■データBOX

◉…阪神の逆転負けは5月29日のDeNA戦(●1−5、甲子園)以来、今季9度目。八回以降に逆転されたのは初めて

◉…桐敷の失点は4月15日のヤクルト戦(松山)以来、16試合ぶり。自責点は同3日のDeNA戦(京セラ)以来、20試合ぶり。4失点は先発した2023年6月5日のロッテ戦(甲子園)以来となる自己ワーストタイ。中継ぎ転向後は同年8月26日の巨人戦(東京ドーム)、昨年6月3日のヤクルト戦(神宮)、8月22日の同戦(京セラ)の3失点がワーストだった