(セ・リーグ、阪神1−7DeNA、1回戦、DeNA1勝、1日、京セラ)阪神はDeNAとのホーム開幕戦に1−7で敗れた。佐藤輝明内野手(26)が2度の得点機で倒れるなど、4打数無安打3三振。試合前には掛布雅之OB会長(69)らレジェンドによる球団創設90周年の開幕セレモニーが行われたが、勝利に導く一打を放つことができなかった。この悔しさ、次こそ晴らしてくれ!!

試合前に上がりまくっていたボルテージが、エープリルフールでのウソであってほしいと願うほどしぼんでいった。盛大な開幕セレモニーも行われた、球団創設90周年という節目のシーズンのホーム開幕戦だったが、終わってみれば大敗。3三振に封じ込められた佐藤輝は必死に前を向いた。

「切り替えて(いく)。また明日があるので」

先発・才木は同点の六回に4安打2四球と突如崩れて3失点。援護したい打線もジャクソンを相手に四回からの4イニングはノーヒットに抑えられた。最大の反撃チャンスは八回。2番手・伊勢に代わったタイミングで近本&中野が連打で無死一、二塁の好機を生み出したが、ここで佐藤輝が遊飛に仕留められると、森下は二直で天を仰ぎ、大山は空振り三振。クリーンアップが打ち砕かれ、白星は遠のいた。

試合前に行われた開幕セレモニーでは8人の球団OBが集結。ファーストピッチに登場し、大歓声を巻き起こした。タテジマに袖を通して登場した一人、掛布OB会長は「90年前にスタートした方たちがなければ、いまはない。それを絶対に忘れちゃいけないですね」と強調。90年で積み重ねられてきた伝統の重みを感じられる一日だったが…。この日集まった名選手たち、そして天国から見守ってくれているであろう吉田義男氏らレジェンドに白星を届けられず、藤川監督は「やっぱり勝ちたい」と悔やんだ。

ただ、戦いは続く。そして、歴史をまた一つずつ紡いでいく。今の中心の一人が佐藤輝だ。この日は3三振。3月28日の広島との開幕戦(マツダ)での第1打席でV弾を放って以降、これで15打席連続無安打で10三振と〝振刻〟だ。試合前、掛布OB会長は「内野安打でも構わないけど、一本出れば上がっていくんじゃないかな」と願っていたが、三回2死一、三塁でも三振に倒れるなど、この日も快音は響かなかった。

信じる思いは藤川監督も同じ。キーマンに掲げた男がもがくような苦しみの中にいたとしても、「本人の中でまた明日に向かって、立ち向かうと思いますよ」と背中を押し続ける。スタンドのため息の大きさだけ、寄せられる期待がある。今度はそれを歓声に変えるため、そして新たな歴史を刻むため、夜が明ければ虎の背番号8は、またグラウンドに立つ。

「しっかりと振りたいと思います。また明日、頑張ります」

開幕連勝発進からの連敗で貯金は一旦はたいたが、まだまだ始まったばかり。栄冠をつかむためには欠かせないそのパワーの爆発を、虎に関わる全ての人が待っている。(須藤佳裕)