スペイン1部リーグ、マジョルカの日本代表MF久保建英(18)が来年の東京五輪へ招集可能になったことが11日、関係者の話で明らかになった。久保の保有権を持つレアル・マドリードが許可した。五輪は各国協会に選手招集の強制力がなく、クラブ側の協力が必要だった。A代表と五輪代表を兼務する森保一監督(51)は久保を軸に、金メダル獲得を目指す。

 東京五輪は最強ジャパンで金メダルに挑む。懸案事項だったMF久保の招集に道が開けた。「レアル・マドリードは(招集に)OKを出しています。そう聞いています」と、日本協会幹部がこの日までに明言した。

 久保は8月、スペイン強豪のR・マドリードから1年間の期限付きでマジョルカに加入。五輪は国際連盟(FIFA)が定めた国際Aマッチ期間ではなく、各国協会は選手招集の強制力を持っていない。久保を招集する場合、日本協会は保有権を持つR・マドリードの許可が必要で、6月には田嶋幸三会長がクラブ側に派遣を要請したことを明らかにしていた。

 前回2016年リオデジャネイロ五輪は、大会直前にFW久保裕也(現ニュルンベルク)の派遣を所属先のヤングボーイズ(スイス)が拒否。前代未聞となるエースの出場辞退に発展した。08年北京五輪ではバルセロナ(スペイン)がFWリオネル・メッシの派遣を巡り、アルゼンチン協会と対立。かつてアマチュアの大会だった五輪への選手派遣に、西欧クラブは消極的といわれる。

 それでも、56年ぶりの自国開催の五輪。チームを率いる森保監督は「久保はぜひ招集したい」と熱望していた。実力に加え、スター性を備える久保は大会の成功に不可欠な存在。協会側の早めの交渉により、ベスト布陣で臨む準備が整った。

 東京五輪が開幕する来年7月24日は、19歳50日で迎える。原則23歳以下で争う現行制度となった1996年アトランタ大会以降、日本の最年少出場記録だった04年アテネ大会の平山相太(当時筑波大)が持つ19歳68日を更新する。目指すは、68年メキシコ大会の銅メダルを超える頂点。使命を帯びた久保が、祭典のピッチに向かう。

★この日の久保

 18歳98日でのW杯予選最年少出場から一夜明けた久保は、早朝に宿舎を出発。白いTシャツにグレーのスウェット、白いスニーカーでヤンゴン国際空港に到着した。同便に乗る長友、吉田、柴崎と談笑しながら搭乗口へ。途中で現地のファンに呼び止められ、気さくに写真撮影に応じた。所属先のマジョルカは13日(日本時間14日午前4時)にビルバオと対戦する。

★OA枠は

 五輪で最大3人が招集可能な24歳以上のオーバーエージ(OA)枠で、森保監督はセンターラインを補強する見通し。FW大迫勇、MF柴崎、DF昌子らが候補に挙がっている。東京五輪世代を中心に臨んだ6月の南米選手権では24歳以上を5人招集。「バランスは考えた」と言うように、左サイドのMF中島以外はFW岡崎、MF柴崎、DF植田、GK川島とセンターラインを選出した。