【メキシコ市15日(日本時間16日)】メキシコ1部の強豪パチューカへの移籍が決まった日本代表FW本田圭佑(31)=前ACミラン=が、当地のベニート・フアレス国際空港に到着した。スポーツ専門局ESPNは、かつてパチューカを率いた経験がある前日本代表監督のハビエル・アギーレ氏(58)がクラブ幹部に本田を推薦していたと、電撃移籍の背景を伝えた。

意外な人物が、電撃移籍をアシストしていた。本田の獲得に際し、パチューカのマルティネス会長が前日本代表監督のアギーレ氏に相談を持ちかけていたことが判明した。

 「パチューカは、獲得選手の人間性や家族の状況、価値観なども見極めて判断する。マルティネス会長はアギーレ氏に相談し、それが意思決定の助けになった」

 パチューカの幹部のコメントを伝えたESPNによると、アギーレ氏が本田獲得に「GOサイン」を出し、それが獲得の決め手のひとつとなったようだ。

 アギーレ氏は1998年から2001年までパチューカを指揮。1999年冬季リーグでパチューカを優勝に導き、自身もメキシコリーグ最優秀監督に選出された。同氏にとってパチューカは、世界的名将に上り詰めるきっかけをつかんだクラブだ。2015年に八百長に関与した疑いが浮上した際に、アギーレ氏をかばう声明を出すなど、マルティネス会長の信頼は深く、良好な関係が続いていた。

 アギーレ・ジャパンはわずか半年と短命に終わったが、初陣となった14年9月5日のウルグアイとの親善試合(札幌ドーム)で主将を任せるなど、本田を重用。こちらも良好な師弟関係を築いていた。

 思い入れのある古巣へ、まな弟子が移籍。本田のパチューカ入りをもっとも喜んでいるのは、アギーレ氏かもしれない。

ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)

1958年12月1日生まれ、58歳。メキシコ市出身。現役時代はMFとしてオサスナ(スペイン)などでプレー。代表では86年メキシコW杯などに出場し、59試合14得点。引退後はパチューカ、Aマドリード、メキシコ代表などで監督を務め、2002年日韓、10年南アフリカW杯でともに16強。14年8月に日本代表監督に就任。15年2月に解任された。同年6月から今年5月まではアルワフダ(UAE)を指揮。1メートル73。

パチューカ

メキシコ・イダルゴ州パチューカに本拠を置くサッカークラブ。1892年に鉱山労働者のスポーツクラブとして発足した。現行方式のメキシコ1部リーグでの優勝回数は6度。4月に北中米カリブ海王者を決めるCONCACAFチャンピオンズリーグで5度目の優勝を果たし、4度目のクラブW杯出場を決めている。本拠地は3万2000人収容のイダルゴ競技場。ウルグアイ出身のディエゴ・アロンソ監督(42)が指揮を執る。