阪神・掛布雅之2軍監督(62)が16日、プロ5年目で初めて不振のためファームで調整中の藤浪晋太郎投手(23)について、改めて次回登板日が白紙であることを明かした。降格後、ウエスタン初登板だった6月3日の中日戦(安芸)から、投球内容は一進一退が続く。現状打開へ向けて“自立のススメ”を説いた。

 ギラギラと太陽が照りつける鳴尾浜。真っ黒に日焼けした藤浪は、時折「暑い」とつぶやきながら、大粒の汗を流した。悩める右腕に、掛布2軍監督が現状打破へ“自立のススメ”を説いた。

 「コーチから『いけ』というのではなく、自分から『いけます』という状態にしてほしい。本人の(1軍に)上がりたいという気持ちだね。藤浪のペースで考えて、福原(育成コーチ)と相談して、答えと結果を見つける時期(だと思う)」

 5月26日のDeNA戦(甲子園)を最後に、プロ5年目で初めて不振を理由に2軍降格。6月3日のウエスタン・中日戦(安芸)を皮切りにファームで5度登板したが、計28回0/3で20四死球。7月2日の中日戦(ナゴヤ)では自身初の危険球退場も経験した。課題の制球難が解消されず、1軍昇格へのめどが立たないのが現状だ。

 だからこそ、ハッパをかけた。次回登板は21日からのソフトバンク3連戦(甲子園)が濃厚だったが、指揮官は「決まっていない」と白紙に戻したことを強調。福原コーチと納得のいく状態まで仕上げたうえで、藤浪自らが「いけます」と告げてきてほしい。そのあかつきには、1軍に推薦できる内容を披露してほしい。将なりの“愛のムチ”というわけなのだ。

 藤浪はこの日、ブルペン入りして約40分、入念に調整した。「(1日も早い復帰とは)考えていません。自分の練習をやるだけです」と淡々と話したが、視察した1軍の香田投手コーチは「バランスよく投げていた。表情も明るく、元気があった。もう少しかな」と評価。そのうえで「優勝に不可欠なピース。期限は設けないし、中途半端に戻ってきてほしくない。突き詰めて練習してほしい」と完全復活したうえでの昇格を求めた。

 練習後に行われた野球教室では、笑顔で子供たちと触れあった。1軍のマウンドで笑える日に向けて。藤浪が自らの力で道を切り開く。 (竹村岳)

★秋山、メッセ奮投

 前半戦はメッセンジャー、秋山、岩貞、能見、小野、青柳の6人が先発ローテを務めた。メッセが8勝、秋山が7勝と二本柱の働きを見せたが、岩貞らは4勝以下。青柳は制球難が解消しきれず、6月30日のヤクルト戦を最後に2軍調整していた。誰かが不振で離脱するようなことがあれば、補充が必要。そこに藤浪が戻ってこられれば、これほど頼もしいことはない。