(セ・リーグ、阪神6−5ヤクルト、20回戦、阪神11勝9敗、18日、甲子園)3つ目のアウトを奪うと、ほっとした表情でゆっくりベンチへと歩を進めた。藤浪は1回をゼロに抑え、登板6戦連続無失点で今季5ホールド目。中継ぎという新境地で、ブルペン陣になくてはならない存在になっている。

 「先頭バッターを出してしまいましたが、しっかり0点で後ろにつなぐことができてよかったです」

 6−4の六回、スタンドからの大きな拍手を受けながらマウンドへ。先頭打者の山崎にはオール直球で四球。不安定な滑り出しだったが、ここからが真骨頂だった。次の西浦から外角のカットボールで空振り三振を奪うと、代打・中山も低めへの同じボールで左飛。最後はエスコバーを155キロの直球で右飛に料理し、任務完了。直前の五回に2点差に詰められたが、相手に流れを渡さなかった。

 これで10月6日の広島戦(マツダ)から6戦連続無失点と好調をキープ。チームは六回終了時点に同点かリードしていれば、2引き分けを挟んで24連勝中と救援陣の安定感は抜群だ。この日も先発の秋山が五回で降板となったが、試合を左右する六回のマウンドを託された藤浪がピシャリと抑えて勝利に貢献。矢野監督も「アキ(秋山)もちょっと不安定だったけど、晋太郎(藤浪)から(つないで)ね。みんなよくやってくれた」と大きくうなずいた。

 新型コロナウイルスに感染していた岩貞と濃厚接触者とされた岩崎が隔離期間をへて12日に1軍に昇格。勝ちパターンを担っていた2人が戻ってからも、藤浪は勝敗がかかった僅差の場面での登板やイニングまたぎもこなすなど、鉄壁の救援陣のなかで新たなポジションを確立しつつある。

 「1点でも少なくいけるような中継ぎ陣になっている手応えはある」

 虎将も信頼を口にした。ブルペンの中心に背番号「19」がいる。(織原祥平)