玉野市渋川の渋川動物公園から1日に姿を消した大型陸亀・アルダブラゾウガメの「アブー」は11日現在、なお行方が分かっていない。暑さに強く雑草を食べるため生き延びている可能性が高いものの、道路で車と接触する恐れもあり、園職員らは無事を祈りつつ連日捜索を続けている。 同園はJR宇野駅の西約6キロの山中にあり、職員は園の半径約300メートル以内を中心に捜索。アブーは時速約1キロと歩きが遅い上、夏は日陰でじっとしていることが多く、さほど遠くに行っていないとみて、道路や山中にふんや爪跡、押しつぶされた草など通った形跡がないかを調べているが、目撃情報はなく、手掛かりはつかめていない。 アルダブラゾウガメはインド洋西部のアルダブラ環礁の原産で、主に雑草や木の葉、果物などを食べる雑食性。飼育する広島市安佐動物公園の畑瀬淳学芸員は「暑さに強く餌もあり、今の季節はすぐに死ぬことはないだろう」とみる。 とはいえ、渋川動物公園からすぐ近くにはレジャー施設「おもちゃ王国」やゴルフ場があり、周辺の車の交通量は少なくないため、ひかれる恐れも捨てきれない。 アブーは推定約30歳の雌で、体長約1メートル(体重約55キロ)。1日午前11時半ごろ、園内に姿が見えないことに職員が気付いた。入園ゲート付近の防犯カメラに同日午前8時45分ごろ、園外へ出る様子が写っていた。同園は来園者が触れ合えるよう一部の動物を園内で放し飼いにしており、アブーもカメラに写る15分ほど前に小屋から出されていた。 宮本純男園長(79)は「人気者だったので園に心配する声が多く届いている。情報があれば連絡してほしい」と話している。情報は同園(0863—81—3030)。