岡山フィルハーモニック管弦楽団の「第66回定期演奏会」が18日、岡山市北区表町の岡山シンフォニーホールで開かれた。新型コロナウイルスの影響で春以降は公演中止が続き、フルオーケストラ編成の演奏会は8カ月ぶり。地元唯一のプロ楽団の生演奏を待ちわびたファンが、“復活”の調べに酔いしれた。

 コロナ禍で首席指揮者ハンスイェルク・シェレンベルガー氏(ドイツ在住)は来日できず、28歳の若手、熊倉優氏が代演。当初は約60人編成を予定したが、40人程度のプログラムに変更した。ステージを客席から離した上、楽団員も十分な間隔を確保。チケット販売は定員の半分の約900席(完売)に抑え、聴衆にはマスク着用を求めるなど、感染防止対策を徹底した。

 この日は計3曲を披露。気鋭のバイオリニスト郷古廉(すなお)氏がソリストを務めたビバルディ「四季」は、季節の巡りを情感たっぷりに表現。メインとなるシューベルト交響曲第7番「未完成」では、重厚な響きと繊細な旋律が交差して聴衆を魅了した。終演後は拍手が鳴りやまず、楽団員が何度も立ち上がって応えていた。

 定期演奏会に長年通う女性(65)=岡山市北区=は「やはり生の音の力は格別。生活の一部になっている岡フィルがやっと帰ってきてくれた」と喜んでいた。