フレンチやイタリアンに欠かせないワインやパスタ、チーズなどヨーロッパからの食材が値上がりを続けています。記録的な円安だけでなく、テロリストの存在が背景に。輸入食材がピンチを迎えています。

静岡市葵区のイタリアンレストラン「Bolo」の看板メニューは、チーズをたっぷり使ったリゾットです。

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<Bolo 村上建司店長>
Qリゾットには何を使っている?
「大きなイタリア産のチーズを使っています。パスタもイタリア産。マスタードはフランス産。基本こういう輸入の食材を使っている」

本場の味を再現するためヨーロッパから直輸入している食材は30種類以上。しかしいま、これらの食材が平均で3割から5割ほど値上がりしているといいます。

<Bolo 村上建司店長>
「空輸だったり、船便だったりとかあるが、こちらが一回止まってしまって、商品を止めてしまわないといけない状況だったりとか、本当に目に見えないものと戦っている感じ。実際のところいつまで値が上がり続けるんだろうという思いです」

値上がりの一因として挙げられるのは、海上輸送を拒むテロ組織が影響しています。

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いま、世界は「紅海危機」にさらされています。ヨーロッパからの船便は主に、スエズ運河や紅海を通るルートで日本に渡ります。しかし、現在、イスラム組織「ハマス」を支持するフーシ派が紅海で民間船舶への攻撃を続けていて、船はアフリカ大陸の南を通るルートに変更を余儀なくされています。

輸入ワインを取り扱う店にも影響が出ています。

<ヴィノスやまざき商品営業部 保坂清仁グループ長>
「当店で非常に人気のスペイン産のスパークリングワインが今回の航路が遅延していることがあり、約1か月くらい遅れて入荷される予定となっている」

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静岡市葵区のワインショップ「ヴィノスやまざき」では、およそ350種類ほどの輸入ワインを取り揃えています。フランスをはじめとするヨーロッパ圏5カ国から輸入する中、人気商品が品薄となり代わりに他の国から仕入れるなどの対応をしています。

<ヴィノスやまざき商品営業部 保坂清仁グループ長>

「オーストラリアの場合は紅海を通らないので、今後も安定供給できるので、工夫することでお客さんにこれまでと変わらないクオリティ、価格でお届けできればと思っている」

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輸入食材にとっての逆風は国産の食材にとっては、追い風という一面もあります。

<ガルシア 喜納誠侍専務>
「イタリコチーズの特徴としては90日間の熟成、朝霧高原の100%静岡県産の牛乳で作ったチーズで、ひと言でいえばミルクを固形で食べるイメージ」

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こだわるがゆえに、生産する商品は少しお高めですが、輸入食材が高騰したことで従来に比べ価格差が縮まっているといいます。

<ガルシア 喜納誠侍専務>
「私たちみたいに手作りで少し値が高いようなものは、手を出しづらい部分もあるるが、ひとつひとつ丁寧に手作りで作っているので、手に取って頂ければ」

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静岡経済研究所の恒友仁専務理事によりますと、今回の紅海危機に加えて、記録的な円安基調は年内いっぱい続く見込みで、しばらく輸入物価は高止まりする見通しということです。