静岡県焼津漁港を舞台にした冷凍カツオの窃盗事件をめぐり、漁協を監督する立場の静岡県が再発防止策を迅速に行うよう求める「措置命令」を出しました。再発防止策の進捗状況を3か月ごとに、県に報告することになります。

<静岡県水産・海洋局 板橋威局長>
「水産業協同組合法第124条1項に基づきまして必要措置命令を行います」

静岡県は8月18日「措置命令」を出し、焼津漁協に対して文書を手渡しました。静岡県内の漁協に「措置命令」が出されるのは初めてのことです。

冷凍カツオの水揚げ量・日本一を誇る焼津港。ここを舞台とした窃盗事件では、本来、水揚げなどを管理・監督する立場の焼津漁協の職員と元職員2人が事件に関与したとして起訴されています。焼津漁協は事件をうけ、内部調査を実施。少なくとも20年前から漁協職員が不正に関わっていたことが明らかになりました。

焼津漁協は7月、計量や運搬のルール改定や監視カメラの増設、新たに第三者機関を設置するなどの再発防止策を静岡県に報告していました。8月18日に静岡県が焼津漁協に対して出した措置命令では、再発防止策を迅速かつ着実に実施することや改善の状況を3か月ごとに報告するよう求めています。

<焼津漁協 橋ケ谷長生組合長>
「厳粛に受け止めまして、静岡県からの措置命令について、迅速かつ着実に進めていきます」

冷凍カツオの窃盗事件をめぐっては、長崎と新潟の船会社がカツオを40トンから50トン近く盗まれたとして、焼津漁協などを相手取り近く損害賠償を求める裁判を起こす方針です。原告の代理人を務める弁護士は、今回の措置命令について漁協の姿勢が問われていると指摘します。

<原告側代理人 河村正史弁護士>
「要は漁協がどの程度、情報を開示して、生まれ変わろうとする気持ちがない限りは、いくら県で言ったところで、それ以上は県も踏み込めないでしょうから、漁協次第」