12月2日に開かれた静岡市議会11月定例会で田辺信宏静岡市長は、2022年4月の市長選に出馬しないことを正式に表明しました。田辺市長は「一定のめどがたった」と説明しましたが、断念に至る背景には台風対応の遅れなどがあったとみられます。

<静岡市 田辺信宏市長>
「きょう表明します。10時からの議会だから」

2日午前8時半、笑顔をみせながら覚悟を決めた表情にも見えた田辺市長。午前10時過ぎ、静岡市議会の議場に入ると、一礼をして12年間使い慣れた市長席に着きました。注目は、1問目の質問でした。

<自民党市議団 繁田和三幹事長>
「来年4月の次期市長選挙について田辺市長はどのように考えておられるのか」

<静岡市 田辺信宏市長>
「熟慮に熟慮を重ねた結果、私は次期市長選挙に出馬いたしません。今任期をもって、市長の職から身を引く決意を固めました。この2か月の間、私は今後の市政継続の意欲とこの度の災害対応の責任との間で葛藤の日々を過ごしてまいりました。自問自答を繰り返し、本日の決断に至ることとなりました」

2022年7月には、すでに立候補の意向を固めたとされていた田辺市長。しかし、流れを大きく変えたのは、猛烈な台風でした。2022年9月に静岡市などを襲った台風15号。市内約6000棟が浸水の被害を受け、清水区での断水は長期に及び、対応の遅さに批判が集まったのです。

さらに、これまで田辺さんを支援してきた経済界からは厳しい声が。

<静岡商工会議所 酒井公夫前会頭>
「(田辺市長を)評価できる部分は多々あるんですよ。ただ、それは今までの話。純粋にこれから2023年の4月に決まる市長として、誰がふさわしいのかといったときにそれは難波さんだろう、という声が多いということ」

4年前にも出馬が取り沙汰された難波元副知事が市長選へ。本人が悩みぬいて出した答えは、出馬断念でした。

<静岡市 田辺信宏市長>
「3次総(市の総合計画)が今年はコロナ禍で足踏みした部分も随分挽回をさせていただきました。一定の目処がたちました。ひとつの区切りだと感じた次第であります」
Q.勝てないからではないんですか?
「全く違います」

田辺市長の支援一本化を決めていた自民党の市議たちは。

<自民党市議団 鈴木和彦会長>
「一生懸命やってきたでしょう。皆さんも後ろ姿見てりゃわかるでしょ。あれだけ一生懸命やってきたんだから『頑張りましたね』と励ましてあげること」

現職の出馬断念によって、選挙の構図が大きく変わった静岡市長選。新たなリーダーを選ぶ選挙まで、約4か月です。