静岡県民の信頼回復につながるのでしょうか。静岡県教育委員会は、懲戒処分や逮捕が相次ぐ教職員の不祥事を根絶しようと、有識者を交えたコンプライアンス委員会を2月2日、開きました。
<静岡県教育委員会 池上重弘教育長>
「委員の皆様から不祥事根絶に向けた方針や対策等についてご提言いただき、信頼に応える学校づくりを推進してまいりたい」
静岡県庁で開かれた教職員コンプライアンス委員会。今年度、県の教職員の懲戒処分は、12件発生しているほか、10人の逮捕者が出ていて、不祥事が相次いでいます。こうした不祥事を根絶するため、大学教授や民間企業、PTAの関係者など6人の有識者から意見を聞きました。
<松坂屋静岡店 業務推進部・人財開発部 中村圭助部長>
「怒りをチームの中で抜いてあげる。そうすると怒りは生徒にぶつけなくてもいい。組織風土の改革もより強化をされていってはいいかな」
<葦名ゆき弁護士>
「研修会というのは一方的に話を聞くだけだと、どこまで行っても受け身の態勢になってしまいますし、実際、大多数の人には関係ないですよね。同僚の先生がこういう相談を持っていたらどう対応するかというシミュレーション、参加型の研修にする」
委員からは「職員間のコミュニケーションを増やした方がいい」、「不祥事が起きる時期を分析し、職員の働き方に応じて研修などを検討すべきだ」といった意見が聞かれました。
<静岡県教委 池上重弘教育長>
「一方的に『こんな事案がありました、気を付けてください』で終わるのではなくて、教員1人1人が自分たちの同僚とそのことについてどう思うかという声を交わすことによって、自分ごととして捉えていく。こういった取り組みを来年度も展開していきたい」
静岡県教委は2023年度の方針として、児童・生徒が被害者となるわいせつ事案などの根絶に重点的に取り組むとし、委員からの意見を踏まえたうえで、さらなる対策を検討していくとしています。