12月2日の土曜日の夜は突然の「津波注意報」発表に驚いた方が多いと思います。今回は、予想された津波の高さが「1m」でしたが、もっと大きな津波が夜間に襲ってきたら避難はスムーズにできるのか。改めて、課題が見えてきました。

<下田市吉佐美区 楠山俊介区長・自主防災会長>
「裏山があって上が平らなので、ここが避難場所になっている」

下田市吉佐美地区の朝日小学校です。津波の恐れがある時は、児童や地域の人たちが学校の裏山へ逃げることになっています。

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夏場は、海水浴客で賑わう吉佐美地区。川沿いに住宅地が広がり、海抜が低いため、津波の浸水想定区域になっています。

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南海トラフ巨大地震で最大30mを超える高さの津波が想定されている下田市。吉佐美地区では、2011年の東日本大震災の直後から避難場所の整備を進め、訓練を重ねてきました。最近では、急な坂道に丈夫な手すりを取り付け、夜の避難に備え照明も整備しました。できる限りの備えはしてきましたが、不安はあります。

<下田市吉佐美区 楠山俊介区長・自主防災会長>
「夜の訓練はしたことがない。どれだけ皆さんが対応できるか、やはり不安ですね。やったことがないので」

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<沼津市の呼びかけ>
「津波注意報が発表されています」

土曜日の深夜、沿岸部の市や町は津波注意報への対応に追われました。下田市も高台に避難所を開設しました。

<下田市観光交流課 佐々木豊仁課長>
「避難所に2人、車での避難が1台2人で全部で4人避難した。心配になって避難してきたようです」

夜が明けた日曜日は「地域防災の日」。各地区で避難訓練などが行われる予定でした。しかし「津波注意報」の発表で訓練は中止に。使う予定だった道具の片付けをした吉佐美地区の役員からは「訓練をしたかった」という声が聞かれました。

<地区の人>
「海岸に近いですから、いかに早く避難をするか、準備が必要。実際にやってみれば、大体の流れがわかるので訓練は必要だと思う」

訓練では、裏山などの高台に速やかに避難ができるのか確認する予定でした。

<下田市吉佐美区 楠山俊介区長・自主防災会長>
Q..かなり高さは稼げるんですね?
「(坂が)急だけれどね。ここは近隣の人と同時に子どもたちが日中、学校にいるときに津波の恐れがあったら、ここに上がってもらう」

年に何回も草刈りをしているほか、地区が見渡せるように木の伐採もしたといいます。東日本大震災以降、地区の津波への対策は確実に進みましたが、一方で、高齢化も進んでいます。

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<地区の人>
Q..やはり地区に高齢者は多い?
「多いですね」
Q..地震や津波で手助けが必要な人は?
「近くに2人ぐらい。自分の親も90代なので」
「1人で住んでいる高齢者とか、足が悪い人、障がいがある人など、大丈夫なのかと感じている。隣や近所で、皆で何とか避難する方法を考えておかないと非常に難しいと思う」

高齢化とともに防災を担う若い人も減っています。これまでにも増して、訓練を重ね、しっかり対策を考えておかないと、津波からの避難、ましてや夜の避難は難しいのが現状です。