静岡県とJR東海の膠着状態が続く「リニア問題」をめぐり、国が仲介役として新たな提案です。2月7日、国土交通省の鉄道局長が3年半ぶりに川勝知事と面談しました。川勝知事が「おー」と驚いた、国からの提案がありました。

<坪内明美記者>
「今、国交省の鉄道局長が知事室に入っていきます」

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7日午後2時、静岡県庁を訪れたのは、国土交通省の村田茂樹鉄道局長です。鉄道局長と川勝知事の面談は約3年半ぶりです。

<国土交通省 村田茂樹鉄道局長>
「私ども国土交通省としましては、報告書を踏まえた対策が着実に実行されていくことが大事であると考えています。前の水資源の問題、それから環境保全の両分野について、総合的な視点で継続的に確認する新たな体制を準備しております」
<静岡県 川勝平太知事>
「おー」「モニタリングの新しい体制を立ち上げると、大変興味深いお話でこのあたりを少し聞きたいと思います」

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川勝知事が「おー」と驚いた国からの提案。それは、JR東海による環境保全対策などをモニタリングするための委員会を国として立ち上げることでした。

リニア中央新幹線の静岡工区をめぐっては、静岡県が着工を認めず、JR東海との対話は平行線をたどっています。県とJR東海の議論を前進させるために国交省は有識者会議を設置し、水資源と環境保全について議論。すでに、それぞれの報告書をまとめています。

しかし、川勝知事はー

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<静岡県 川勝平太知事>(2023年12月13日)
「沢周辺の生態系について、どのような影響が生じる可能性があるか。事前に予測されていない。こうした課題に対して、有識者会議では残念ながら十分に議論されずに、解決されないまま報告書が取りまとめられた」

知事は、2023年12月にまとまった環境保全の報告書には「課題が残る」と指摘。

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さらに2月5日、県は新たな見解を示しました。

<静岡県 森貴志副知事>
「47項目について、どういう評価をして、今後どういう風に向かうのか一旦整理をして示さないと元々思っていました」

静岡県が5年前にJR東海に提示した47項目の懸念事項のうち、工事の発生土置き場など30項目について、今後も議論する必要があると示しました。県としては、国の報告書がまとまったとしても「JRとの対話はまだ終わっていない」と改めて姿勢を示した形です。

7日の川勝知事と鉄道局長との面談は、非公開で1時間行われ、JR東海による水資源や環境保全の対策をモニタリングするために、国として有識者などによる新たな委員会を立ち上げることが示されました。

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<静岡県 川勝平太知事>
「高く評価します。さすが鉄道局、ついに本格的に乗り出されたと。工事のモニタリングですから、進展させないといけないでしょう」

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<国土交通省 村田茂樹鉄道局長>
「事前のモニタリング、事後のモニタリングが非常に重要であるということ。JR東海に実行していただくこと、このために新しくそういったものを確認するような体制づくりも今検討している」

膠着状態が続くリニア問題。仲介役を買って出た国の新たな提案でJR東海と静岡県の議論は進展するのでしょうか。