深セン証券取引所の創業板に上場している、福建阿石創新材料(300706/深セン)が6月3日、切削工具のPVDコーティングに用いるバナジウム合金の年産4000トン生産設備建設プロジェクトを発表した。
 
 同社は2002年設立の民営企業で、17年9月に深セン創業板に上場した。各種PVDコーティング膜材料の研究開発、生産、販売を主業務としており、主要製品としてスパッタリングターゲット、蒸着材料を取り扱っている。製品はフラットパネルディスプレイ、光学部品、省エネガラスなどの分野で広く利用されているほか、太陽電池や半導体などの分野に応用される製品も多数開発している。また、19年からは合金、金属材料の販売も始めた。
 
 2021年12月期の売上高は6億1036万元(前期比72.43%増)、純利益は1766万元(同201.14%増)。22年1〜3月期の売上高は1億7766万元(前年同期比82.78%増)、純利益は592万元(同409.65%増)。

 公告によれば、完全子会社の三明頂創恒隆材料有限責任公司が福建省三明市沙県区に年産4000トンのバナジウム合金新型材料生産設備を建設する。投資総額は2億5000万元で、今年8月の生産開始を目指し、7年後の2029年9月には累計売上高25億元以上を実現する目標だ。設備は現地の開発企業が所有し、目標が達成されれば無償で三明頂創恒隆材料に譲渡され、未達の場合は不足分に基づき計算した価格で三明頂創恒隆材料に売却される。
 
 プロジェクトについて同社は、バナジウムが中国にとって優位性のある資源であり、その生産、消費、輸出が年々増加するなかで、自らの技術的な強みを生かして生産能力を拡大することにより、市場競争力のさらなる向上に繋がると説明している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)