深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、安徽拓山重工(001226/深セン)が6月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1867万株を発行予定で、公募価格は24.66元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2011年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。建機部品およびアセンブリの研究開発、設計、生産、販売、サービスを主業務としており、長年の経験により鍛造、機械加工、熱処理、探傷検査などの分野で高い技術力を持つとともに、高品質で幅広い仕様に対応可能な生産能力を備えている。主な製品はローラーチェーン接続部品、ピンブッシュ、トラックローラー、クレビスピン、制動装置などである。三一重工(600031/上海)、中聯重科(000157/深セン)をはじめとする中国の大手建機メーカーを顧客に持つほか、タイタンインターナショナル、コマツなどの海外大手企業のサプライチェーンにも採用されている。

 中国の建機産業は今世紀に入ってから急成長し、2013年まで成長を続けたが14〜15年に縮小した。16年以降再び成長に転じ、特に19年以降は前年比10%を超えるペースで市場規模が拡大している。20年の市場規模は前年比16%増の7751億元で、21年には8000億元を突破したものとみられる。また、技術の進歩と研究開発投資の増加により中国国内企業の実力が高まり、建機の輸出が減少するとともに海外への輸出が増加している。16年には169億米ドルだった輸出額が19年には242億ドルにまで増え、20年は新型コロナの影響で209億ドルにとどまったが、21年には280億ドルにまで達した。中国国内での建機の国産品置き換えの動き、さらに輸出の増加は建機製造に欠かせない部品を提供するメーカーである同社にとっては追い風と言える。

 同社は大きな生産能力による低コストな製品提供が可能、充実した品質管理体制、国内外の大手建機メーカーを顧客に持っていること、顧客のニーズへの素早い対応力といった点を強みとする一方で、すでに生産能力の稼働率が100%前後に達しており今後のさらなるニーズの高まりに対応しきれなくなりつつある点、中国全土を網羅した販売ネットワークが構築できていないことなどがボトルネックとなっている。
 
 また、炭素鋼、合金鋼など各種鋼材を主とする原材料価格が上昇する一方で製品価格は業界内の競争激化により下落傾向にあること、最大の顧客である三一重工の業績が思わしくなく、製品の注文が減少する可能性があること、国のマクロ経済政策に変化が生じ固定資産投資が縮小して建機の需要が減少する可能性があることなどが経営上のリスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は8億8668万元(前期比17.91%増)、純利益は8625万元(同2.00%減)。22年1〜3月期の売上高は2億1677万元(前年同期比12.89%減)、純利益は2575万元(同0.54%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)