北京証券取引所への新規上場を目指している、珠海市派特爾科技(836871/北京)が7月4日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1778万株を発行予定で、公募価格は5.6元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2008年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。工業用ソフトチューブおよびアセンブリ、改質プラスチック、ジョイントの研究開発、生産、販売を主業務としている。工業用ソフトチューブ・アセンブリは樹脂、ナイロン、ゴム、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)製の各製品を手掛け、工作機械、自動車、風力発電などに広く用いられている。改質プラスチックは家電、電子製品、電動工具、省エネ照明、自動車部品、オフィス設備、通信器材、建築材料など広範な分野で利用される。
 
 2021年の売上構成は、樹脂製ソフトチューブ・アセンブリが43.96%、ナイロン製ソフトチューブ・アセンブリが8.26%、ゴム製ソフトチューブ・アセンブリが21.30%、テフロン製ソフトチューブ・アセンブリが2.10%、改質プラスチックが9.17%となっている。
 
 中国の工業用ソフトチューブ市場規模は年々拡大しており、2019年の128億米ドルから24年は170億ドルと年平均5.80%のペースで増加するとみられている。主な風下産業は石油工業、石炭鉱業、建機、工作機械、自動車工業となっており、石油工業では中国の石油開発のさらなる発展、新型コロナによる落ち込んだ世界的な石油消費量の回復、中国の工作機械市場の拡大などにより、ソフトチューブのさらなる需要増が期待できる。
 
 また、中国の改質プラスチック生産量も2016年の1563万トンから安定的に増加し、21年には2193万トンにまで増加した。改質プラスチックの応用分野はますます広がっており、こちらの市場も将来の見通しは明るいと言えそうだ。
 
 同社は中国国内規格のほか、米国や欧州の規格に適合した製品を生産可能であること、高い研究開発力を持っていること、顧客のニーズに合わせたカスタマイズ製品が生産可能であることなどを強みとする一方で、資金調達力に乏しく、ライバル企業に比べて生産規模が小さいことがボトルネックとなっている。また、市場競争の激化、ナイロンやポリウレタンなどの材料の価格変動などが経営リスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は1億7237万元(前期比21.86%増)、純利益は2941万元(同10.33%増)。22年1〜3月期の売上高は4122万元(前年同期比8.47%減)、純利益は584万元(同27.04%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)