深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、弘業期貨(001236/深セン、03678/香港)が7月6日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1億78万株を発行予定で、公募価格は5日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1995年設立。先物仲介、資産管理、コモディティ取引、リスクマネジメント、金融資産投資を主業務としている。先物仲介では中国国内の全先物取引所で扱われる商品先物取引、金融先物取引について仲介サービスを提供し、資産管理ではファンド(FOF)、商品投資顧問(CTA)、確定利付証券などを扱う。主に中国国内での業務を展開している。2015年に香港株式市場に上場しており、深センメインボードへの上場が実現すれば、香港との重複上場となる。
 
 中国の先物市場は約30年あまりの発展を経て徐々に成熟期に入るとともに、国際的な競争力を強化して、世界最大の商品先物市場、農作物先物市場を形成した。中でも大連、鄭州の商品取引所、上海先物取引所、中国金融先物取引所は世界のデリバティブ取引所の取引量ランキングで上位に入り、世界の先物市場で重要な地位を築いた。2021年に大連商品取引所で約140兆元、鄭州商品取引所で約108兆元、上海先物取引所で約193兆元、中国金融先物取引所で約118兆元、上海国際エネルギー取引センターで約21兆元という非常に大きな取引額を実現しており、中国国内全体の先物取引市場規模は581兆1988億元に達した。
 
 同社は2021年、上海先物取引所の取引金額が4兆5222億元で市場シェアが1.17%となった。また、鄭州商品取引所は1兆5803億元でシェア0.73%、大連商品取引所は1兆8023億元でシェア0.64%、中国金融先物取引所は4909億元でシェア0.21%、上海国際エネルギー取引センターは3195億元でシェア0.74%となっており、中国国内の先物取引合計額は8兆7153億元で、シェアは0.75%だった。
 
 同社は江蘇省南京市に本社を構え、全国にある45の営業部・支社のうち20カ所が江蘇省にあるなど、中国東部沿海の発展地域である江蘇省で安定的な地位を確保していること、北京や上海、深センをはじめとする中国内地に拠点を持つほか、子会社が香港や世界の主要先物取引所のサービスを展開していること、総合的で安定したオンライン取引プラットフォームを持っていることなどを強みとする一方で、業界内の競争が激化し、先物取引手数料率が低下する中で、先物取引業務への依存を軽減してリスクマネジメント事業、資産管理事業などのサービスを強化して主要な収入源の多元化を実現することが課題となっている。
 
 2021年12月期の売上高は16億3986万元(前期比5.03%増)、純利益は8021万元(同20.94%増)。2022年1〜3月期の売上高は2億1028万元(前年同期比11.08%増)、純利益は704万元(27.59%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)