深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、杭州楚環科技(001336/深セン)が7月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2009万株を発行予定で、公募価格は12日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2005年設立の民営企業。廃ガス悪臭処理の研究開発、設計、製造、販売、サービス提供を主業務としており、行政の汚水処理場、厨房ゴミ処理工場を主な顧客としている。近年では工業分野への顧客開拓を進めており、養殖や畜産、石油化学、医薬化学工業、乳製品、食品加工、塗装、紡織・染色、酒造などの分野の顧客と取引関係を持つとともに、全国展開を行っている。
 
 中国の工業廃ガス排出量は2010年の51兆9200億立方メートルから、18年には88兆立方メートルにまで増えたとされる。国の強力な対策により深刻な大気汚染から脱却しつつあるもののそれでも年々工業用廃ガスの量は増えており、より質の高い汚染処理技術、設備、サービスが求められている。16〜20年の第13次5カ年計画期間中に中国の環境保護製造業は大きく成長し、重要な技術の獲得に至った。主要設備の技術レベルは世界の先進レベルに追いつき、国産製品の国内市場シェアも大きく上昇している。環境保護設備製造業の生産高は2005年の530億元から20年には1兆元に達したものとみられており、今後もさらに成長する見込みだ。
 
 同社は長年廃ガス悪臭処理分野に特化してきたことで、プロジェクト設計、設備の製造と取り付け、アフターサービスと産業チェーン全体を網羅したソリューションプランが提供可能であること、高い技術力を持っていること、優れた研究人材を確保するとともに、華中農業大学や江蘇大学などと技術交流を進めて開発に取り組んでいること、顧客分野の拡大を積極的に進めていること、杭州を中心に北京、上海など7か所の拠点を構えて全国的な販売、サービスネトワークを構築していることなどを強みとしている。
 
 一方で、今後のさらなる発展に向けては複数の分野に精通した複合型人材やハイレベルな技術人材、営業人材が不足していること、資金調達の手段が限定されていることがボトルネックとなってきた。また、現在積極的に進めている国の環境保護政策の変化に伴い売上や利益が減少する可能性が経営リスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は5億8654万元(前期比46.15%増)、純利益は8421万元(同13.57%増)。22年1〜3月期の売上高は1億2018万元(前年同期比128.16%増)、純利益は1633万元(同205.84%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)