上海証券取引所のメインボードへの上場を目指している、晋拓科技(603211/上海)が7月14日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。6795万株を発行予定で、公募価格は13日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2004年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。アルミニウム合金精密ダイキャストの研究開発、生産、販売を主業務としており、主に自動車部品のほか、スマート家具部品、工業自動化設備やロボットの部品、情報伝送設備部品などの製造を手掛けている。自動車部品分野では独ビブラコースティック、仏ユッチンソン、韓国DNオートモーティブ、住友理工、独コンチネンタルといった世界の一級部品サプライヤーと取引関係を持つ。自動車のエンジンや車体、サスペンションの振動軽減システムに用いられるダンパー部品が主製品で、2020年の販売量は世界市場シェアの約7.42%を占めている。
 
 中国では国民経済の急成長、自動車工業の急発展期によって特に自動車関連製品をはじめとするダイキャスト製品の生産、販売数が増加し、今や世界一のダイキャスト製造大国となっている。2019年の中国におけるアルミ(マグネシウム)合金ダイキャスト生産量は685万トンで、2014年から17.09%増加した。自動車の製造・販売台数自体は2017年で頭打ちの状態となっているが、この1、2年で急速に生産が拡大している電気自動車(EV)など新型エネルギー車向けの部品ニーズが旺盛となっており、より軽量なアルミ製ダイキャスト部品が求められている。また自動車のほかにも、スマート家具、情報伝送設備、「3C」製品などの急成長により、ダイキャスト製造業界は安定的な成長を実現している。
 
 同社は自動車部品メーカーを中心として世界的に有名な企業を顧客に持つとともに、自動車部品以外の分野でも顧客開拓を進めていること、製品のプランニング、金型設計と製造、材料の開発や溶錬、ダイキャスト技術など、各セクションにおいて高い技術力、開発力を持っていること、洗練された生産管理体制を備えていること、先進的な設備や生産の自動化により高品質な製品を低コストで提供できること、自動車部品をはじめとしてさまざまな分野向けのダイキャスト製品に対応できることなどを強みとしている。一方で、資金調達手段が単一的で資金力に乏しく、経営規模が世界の大手ライバル企業と比べてかなり小さいことがボトルネックとなってきた。また、売上高が少数の顧客に集中していること、主要原材料であるアルミ材価格の上昇に伴う利益率低下の可能性などが経営上の主なリスクである。
 
 2021年12月期の売上高は9億1628万元(前期比30.28%増)、純利益は8230万元(同0.77%減)。22年1〜3月期の売上高は2億1044万元(前年同期比19.93%増)、純利益は1817万元(同20.38%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)