上海証券取引所のメインボードへの新規上場を目指している、常熟通潤汽車零部件(603201/上海)が7月20日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1987万株を発行予定で、公募価格は30.56元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2002年設立の民営企業で、各種ジャッキとその関連製品の研究開発、製造、販売を主業務としている。商業用ジャッキ、車載ジャッキ、専門用ジャッキ、自動車リフトなどの自動車メンテナンス用設備、工具を主力製品とし、縦型、横型など270種類近い仕様の製品シリーズを揃えている。世界の3万店以上の大型小売チェーン、自動車修理チェーンで販売されており、フォード、GM、フォルクスワーゲン、ルノー、日産など国際的な大手自動車メーカーと長期的な提携関係を築いている。
 
 スクリュージャッキでは2015年以降、国内、世界いずれの市場においてもシェア1位を保ち続けている。21年の車載用ジャッキの市場シェアは世界で約20%、中国国内で35%超だ。
 
 世界の自動車部品市場は安定成長期に入っており、2014〜19年の年平均成長率は4.04%となっている。一方、中国では11年の1兆9778億元から19年は3兆5757億元と年平均7.68%のペースで増加しており、中国の自動車市場がなおも未飽和状態の中で自動車部品市場規模はさらなる成長が見込まれる。自動車関連部品の中でもジャッキは自動車のメンテナンス、修理に不可欠なツールであるほか、建築、鉄道、橋梁の補修や緊急援助でも活躍する。中国では自動車保有台数はなおも急速に増え続けており、車載ジャッキをはじめとする各種ジャッキ製品の需要は根強い。
 
 同社は世界100カ国・地域を網羅する販売ネットワーク、アフターセールス市場を持っていること、世界的に高いブランド力を持っていること、中国国内の国家規格や業界規格の原案を作成するなど高い技術力、品質管理力を持っていること、幅広い製品ラインナップを揃えていることなどを強みとしている。一方で、業務の拡大、新技術の開発を進める上での資金調達力に限りがあること、生産設備のインテリジェント化が遅れていることなどがボトルネックとなっている。
 
 また、世界の自動車保有台数の伸びが鈍化傾向にあり、世界的な景気低迷によってさらに拍車がかかる可能性があること、鋼材など金属材料の価格上昇、米中貿易摩擦の加速、為替レート、特に人民元の対米ドルレートの大きな変動などが経営上のリスクとして存在する。

 2021年12月期の売上高は30億5573万元(前期比23.54%増)、純利益は1億4215万元(前期比15.75%増)。22年1〜3月期の売上高は7億3634万元(前年同期比6.58%増)、純利益は2912万元(同16.08%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)