深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、蘇州快可光伏電子(301278/深セン)が7月26日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1600万株を発行予定で、公募価格は34.84元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2005年設立の民営企業で、10年に株式会社化した。太陽光発電モジュールおよび太陽光発電所の電気保護・接続製品分野に特化し、太陽光発電用ジャンクションボックス、カップリングの研究開発、生産、販売を主業務としている。ジャンクションボックス、カップリングは太陽光モジュールの重要部品の一つであり、電池パネルの出力調整や回線の保護を担ういわば中枢として高い設計力、技術力、安定した品質が求められる。同社の製品は晶澳太陽能、東方日昇、カナディアンソーラーなど国内外の大手太陽光モジュールメーカーを顧客に持つほか、中国に加えて韓国、インド、ベトナム、ドイツ、スペイン、エジプト、米国など世界各地の太陽光発電所建設に広く用いられている。2021年12月期の売上構成は、太陽光発電用ジャンクションボックスが79.23%、カップリングが19.58%。
 
 地球温暖化や化石エネルギーの枯渇問題により、再生可能エネルギーの開発利用がますます世界で重要視されており、その一つである太陽光発電は世界規模で年々発電量が増加している。2020年の太陽光発電設備新規設置容量は130ギガワットと過去最高を記録した。この先も増加の一途をたどり、25年までは毎年210〜260ギガワットの新規設置が行われる見込みだ。19年における世界の発電構成では石油、石炭による発電が依然として大部分を占め、太陽光発電はわずか2.8%にとどまっていることから、その発展の潜在力が非常に大きいことが伺える。

 今や太陽光発電分野で世界をリードする中国では19年現在の発電量が2238億キロワットに達しているが、それでも全発電量に占める太陽光発電の割合は3.1%だ。多結晶シリコンの製造コスト低下に伴って1ワットあたりの発電コストも年々低下しており、太陽光発電の普及を強力に後押ししている。
 
 同社は高い研究開発力・イノベーション力を持つこと、中国国内とベトナムの3か所に先進的な設備を揃えた製造拠点を設けているほか、ドイツと米国に実験室を持っていること、ISO規格や中国国家基準をクリアする管理体制によって高品質な製品を提供可能であること、国内外で充実した販売ネットワークを構築していることなどを強みとする一方で、研究開発を持続するための資金が不足していること、ジャンクションボックスの製造コストが高いこと、競争が激しい業界の中で一定のシェアを獲得するまでに至っていないこと、製品が太陽光発電ユニットの接続、保護分野に限られていること、ハイエンド人材が不足していることなどがボトルネックとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は7億3586万元(約46.20%増)、純利益は6485万元(同1.76%増)。22年1〜3月期の売上高は2億4831万元(前年同期比101.71%増)、純利益は2086万元(同85.43%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)