上海証券取引所の科創板への上場を目指している、中微半導体(深セン)股フェン(688380/上海)が7月27日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。6300万株を発行予定で、公募価格は26日に発表する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2001年設立の民営企業で、10年に株式会社化した。デジタル・アナログ根菜信号チップ、アナログチップの研究開発、設計、販売を主業務としており、MCU(マイクロコントローラユニット)を柱とするプラットフォーム型半導体チップ設計企業として、インテリジェントコントローラが必要とするチップやアルゴリズムを提供するワンストップ式の総合ソリューションプランを提供する。主要製品には、家電製品用コントローラチップ、コンシューマーエレクトロニクス用チップ、モーターおよび電池用チップ、センサー信号処理チップが含まれる。
 
 製品は高い信頼性、高い集約度、省電力という特徴を持っており、小型家電、コンシューマーエレクトロニクス、モーター電池、医療健康を中心に、大型家電、工業制御、自動車分野でも利用されている。美的、格力、九陽、小米などの中国企業のほか、TTI、日本電産などの海外ブランドで同社の製品が採用されている。2021年12月期の売上構成は、家電用コントローラチップが44.20%、コンシューマーエレクトロニクス用チップが34.11%、モーター・電池用チップが18.23%、センサー信号処理チップが2.91%となっている。
 
 IoTの急速な発展、自動車電子産業の成長、自動化設備の需要増などに伴い、MCUは自動車電子、人工知能、IoT、コンシューマーエレクトロニクス、通信など分野でますます使用量が増加している。世界のMCU市場規模は2021年に157億米ドルで、24年には188億米ドルに達するものとみられる。また、中国の市場規模は世界全体を上回るペースで成長しており20年には268億元に達した。22年には320億元に到達する見込みだ。一方で、世界市場、中国市場いずれにおいてもルネサスエレクトロニクスがシェア1位、NXPセミコンダクターズが2位となっており、世界では両社の合計シェアが50%を、中国市場でも30%を超えているのに対し、中国企業は大部分がミドルからローエンド分野に集中しているうえ、一定のシェアを獲得できていないのが現状だ。
 
 同社は高い技術力と研究開発力、サプライヤーと長きに渡り安定的な関係を築いていること、半導体チップの幅広い応用シーンをカバーしていることなどを強みとする一方で、大規模な研究開発を行うための資金調達ルートが限られていること、ハイエンド人材が不足していること、家電製品向けの8ビットMCUに売上が集中していること、トップクラスの企業に比べると技術レベル、製品のラインナップ、販売規模などで一定の差があることがボトルネックとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は11億903万元(前期比193.68%増)、純利益は7億8504万元(同737.92%増)。22年1〜3月期の売上高は2億1570万元(前年同期比27.65%増)、純利益は2716万元(同52.77%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)