バイオテクノロジー企業のバイオサイトジェン(百奥賽図(北京)医薬科技)(02315/香港)が9月1日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格25.22香港ドルに対し、初値は2.76%高の26.30香港ドルだった。

 同社は2009年設立で、バイオ製薬および前臨床研究サービスを主業務とするバイオ科学企業。薬物開発事業では腫瘍学、自己免疫疾患の研究開発、自前のプラットフォームおよび他機関との研究を通じた抗体の開発を、前臨床研究サービスではゲノム編集、薬理・薬効評価、モデル動物の販売を手掛けている。主な開発製品は子会社の祐和医薬科技(北京)有限公司(Eucure)によるYH001(抗CTLA−4)およびYH003(抗CD40)のがん免疫療法用抗体2種類で、中国や米国などで臨床試験段階に入っている。
 
 抗CD40抗体はメラノーマ、大腸がん、食道がん、すい臓がんなどが適応症とされており、その患者数は世界、中国のいずれにおいても年々増加している。フロスト&サリバンによれば抗CD40抗体薬は2024年に商業化が実現する見込みで、25年の世界の市場規模は7億4530万米ドル、30年には35億9060万米ドルにまで拡大する予測だ。また、中国でも25年に5億5710万元、30年には35億9060万元と急速に市場が拡大すると見られる。臨床試験の進展状況を鑑みると、24年に発売認可が下りる抗CD40抗体薬は世界において同社のYH003を含めて2種類のみ、中国ではYH003の1種類のみとみられ、臨床試験が順調に進んで認可が下りれば大きな売上と利益が期待できる。

 また、CTLA−4は主に非小細胞肺がん、肝細胞がんが適応症とされ、世界の市場規模は2016年の11億米ドルから20年には17億ドルにまで拡大、25年には46億ドル、30年には95億ドルと急速に成長する見込みで、中国でも25年には38億元、30年には135億元の市場規模となることが予測されている。

 2021年12月期の売上高は354555千中国元(前期比39.84%増)、当期損益は545062千元の赤字(同14.80%の損失増)。22年1〜4月期の売上高117223千元(前年同期比67.03%増)、当期損益は186961千元の赤字(同9.33%の損失増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の4億7110万香港ドル(約85億円)は、約70%の3億2980万香港ドルを主力抗体薬2品種の臨床研究開発資金に、約15%の7070万香港ドルを大規模な抗体スクリーニング計画、抗体分子発見計画に基づく抗体薬物発見・開発用資金に、約10%の4710万香港ドルを主力2品種以外の製品の前臨床・臨床研究用資金に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)