深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、佛山市聯動科技(301369/深セン)が9月9日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1160万株を発行予定で、公募価格は96.58元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1998年設立の民営企業で、2019年に株式会社化した。半導体生産の配線工程(バックエンド工程)における実装、テスト分野専用設備の研究開発、生産、販売を主業務としている。主な製品は半導体自動化テストシステム、レーザーマーカー設備、その他メカトロニクス設備。特に、半導体ディスクリート素子テストシステムでは、これまで輸入品に依存していた状況を打破し、国産化を実現した。20年における中国本土の半導体ディスクリート素子市場規模は4億9000万元で、そのうち同社のよる売上は1億100万元となっており、国内市場シェアは20.62%に達している。また、アナログ・デジタル混載集積回路(IC)テストシステムは、オン・セミコンダクター、華天科技(002185/深セン)といった国内外の著名半導体メーカーで利用されており、中国の半導体設備企業では数少ない、国際市場のサプライチェーンへの参入を実現した。
 
 2021年12月期の売上構成は、半導体自動化テストシステムが77.33%、レーザーマーカー設備が20.07%となっている。
 
 近年、半導体産業は川下分野の範囲が急速に拡大して需要が大きく高まっており、世界の半導体市場規模は2020年には4403億米ドルに達した。また、ハイエンド製品の需要増、インド、東南アジア、アフリカなど新興市場の掘り起こしなどにより、この先5〜10年の見通しも明るい。また、中国は世界最大の半導体消費市場となっており、18年の市場規模は1584億ドルで、世界の34%を占めるまでに成長した。
 
 半導体需要の急拡大に伴い、半導体設備の市場も成長しており、2020年の世界の半導体設備売上高は712億ドルで前年比19%増となった。そして、中国の半導体設備市場規模は20年に初めて世界1位となり、世界の26.29%を占める187億ドルに達している。一方で、中国におけるハイエンドな半導体の製造設備は依然として海外メーカーの輸入品に大きく依存しており、19年現在でIC製造設備の国産化率は8%前後にとどまっている状況だ。
 
 同社は全従業員数の約32%を占める研究開発担当者からなる優れた研究開発能力、半導体実装・テスト設備の自主開発に成功した数少ない中国企業であること、全工程を網羅する十分な生産マネジメント体系を構築していること、国内外市場において著名な半導体メーカーを顧客に持っていること、海外メーカーの製品に比べて明らかに良好なコストパフォーマンスを持っていること、販売体制とともに充実したサービス体制を設けていることなどを強みとする。一方で、多くの開発資金を必要とする半導体関連業界にあって資金力が不足していること、海外の著名メーカーに比べて技術レベルが低く、製品のラインナップに乏しいこと、国際的なブランド認知度が低いことなどがボトルネックとなっている。
 
 また、主力である半導体ディスクリート素子テスト分野の市場規模が小さいこと、現在70%近い粗利率が競争の激化などにより今後低下する可能性があることなどが経営上のリスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は3億3435万元(前期比70.14%増)、純利益は1億2776万元(同約2.10倍)。22年1〜6月期間の売上高は1億9430万元(前年同期比46.88%増)、純利益は7548万元(同82.10%増)。(イメージ写真提供:123RF)