中国本土の株式市場では9月19日、深セン証券取引所で2社、上海証券取引所で1社、北京証券取引所で1社の計4社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 深セン創業板への上場を目指すカン州逸豪新材料(301176/深セン)は4227万株を発行予定。2003年設立の民営企業で、18年に株式会社化した。電子回路用銅箔およびアルミベース銅張積層板の研究開発、生産、販売を主業務としており、産業チェーンの延伸を図るべく、21年7〜9月期には川下産業であるプリント基板(PCB)のテスト生産を開始した。電子回路用銅箔はPCB製造における重要材料であり、製品はコンシューマー電子、5G、IoT、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能、新エネルギー車、工業制御、医療、航空宇宙など多くの先進分野に広く利用されている。20年における中国国内の電子回路用銅箔市場シェアは生産量ベースで業界6位、PCB向け銅箔市場シェアでも業界トップクラスにある。
 
 2021年12月期の売上高は12億7104万元(前期比5.16%増)、純利益は1億6284万元(同2.83倍)。22年1〜6月期の売上高は7億5361万元(前年同期比18.20%増)、純利益は5502万元(同42.56%減)。
 
 同じく深セン創業板への上場を目指す鴻日達科技(301285/深セン)は5167万株を発行予定。2003年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。精密コネクタの研究開発、生産、販売を主業務としており、製品はスマートフォンおよびその周辺機器、ウェアラブルデバイス、コンピューターなどコンシューマー電子製品分野に広く用いられている。小米、TCL、ZTEなどのIT機器メーカーや、ウインテックなどIT機器のODM生産企業と長期的な提携関係を築いている。同社の計算によれば、20年のスマホ用コネクタ世界市場シェアは1.92%。
 
 2021年12月期の売上高は6億1825万元(前期比2.11%増)、純利益は6461万元(同4.00%増)。22年1〜6月期の売上高は3億775万元(前年同期比5.67%増)、純利益は2718万元(同11.62%増)。
 
 上海科創板への上場を目指す湖北万潤新能源科技(688275/上海)は、2130万株を発行予定。2010年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。リチウム電池正極材料の研究開発、生産、販売を主業務としており、特に新エネルギー自動車の動力電池向けに高い安全性、エネルギー密度、サイクル回数を実現する正極材料を提供している。20年における中国国内のリン酸鉄リチウム正極材料市場シェアは13.5%で、リン酸鉄リチウムの出荷量は業界3位。動力電池大手の寧徳時代、BYDのほか、中航リチウム電、億緯リチウム能、ガンフォンリチウムといった著名リチウムイオン電池メーカーのサプライヤーとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は22億2940万元(前期比3.24倍)、純利益は3億5309万元(前期は4302万元の純損失)。22年1〜6月期の売上高は33億949万元(前年同期比4.87倍)、純利益は4億9194万元(同3.46倍)。
 
 北京証券取引所への上場を目指す、河南シラン科技発展(838402/北京)は、7823万株を発行予定。2012年設立で、16年に株式会社化した。水素ガスおよびシラン材料製品の研究開発、生産、販売、技術サービス提供を主業務としており、特に新エネルギー、新材料関連分野に注力している。同社が生産するシランガスはTFTやLCDなどのディスプレイパネル、太陽光電池の生産過程に用いられる。また、先進的なセラミック、複合材料、機能性材料、バイオ材料の製造にも利用されている。20年における中国国内のシラン市場シェアは32.56%、太陽光発電分野における電子製品向けシランガス国内市場シェアは37.95%、パネルディスプレイ分野では26.88%である。
 
 2021年12月期の売上高は7億2139万元(前期比41.23%増)、純利益は7579万元(同61.87%増)。22年1〜6月期の売上高は5億728万元(前年同期比37.64%増)、純利益は1億42万元(同96.59%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)