中国本土の株式市場では9月26日、深センで2社、上海で2社の計4社が新規上場を果たしたが、4社のうち3社の初値が公開価格を下回った。
 
 深セン科創板に上場したハルピン森鷹窓業(301227/深セン)は公開価格38.25元に対し、初値は18.43%低い31.20元だった。終値は同17.36%安の31.61元だった。
 
 同社は1999年設立の民営企業。アルミクラッド木製サッシの研究開発、設計、生産、販売を主業務としている。同社は中国の業界内で大規模なカスタマイズ生産ができる数少ない企業の一つで、ドイツやオーストリア、スイスなど欧米諸国から導入した先進的な生産設備に、自己開発の技術を組み合わせた質の高い木材加工、アルミ加工、ガラス加工、組み立て技術を獲得しており、華東地域を中心として個人や企業の建築向けに良質なアルミクラッド木製サッシを提供している。2021年12月期の売上高は9億5662万元(前期比14.36%増)、純利益は1億2845万元(同1.13%増)。22年1〜6月期の売上高は3億1329万元(前年同期比9.86%減)、純利益は2398万元(同43.28%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の6億7345元(約135億円)は、約37%の2億4820万元を黒龍江省ハルピン市の年産15万平方メートル木製サッシ生産ライン建設プロジェクトに、約56%の3億7525万元を江蘇省南京市の年産25万平方メートル木製サッシ生産ライン建設プロジェクトに用いる。
 
 同じく深セン創業板に上場した深セン市一博科技(301366/深セン)は、公開価格65.35元に対し、初値は12.78%低い57.00元だった。終値は同8.19%安の60.00元だった。
 
 同社は03年設立の民営企業で、18年に株式会社化した。PCB(プリント基板)の設計、PCBA(プリント基板アセンブリ)の製造を主業務としている。特に高速PCB設計分野で業界をリードする技術を持っており、最高で112Gbpsの信号速度を実現。インテル、AMDなど国内外の半導体メーカーに対してPCB設計サービスを提供している。また、工業制御、ネットワーク通信、スマート交通、医療電子、航空・宇宙、人工知能などさまざま分野に約5000の顧客を持っており、年間のPCB設計能力は1万1000件前後を誇る。21年12月期の売上高は7億947万元(前期比23.70%増)、純利益は1億4915万元(同17.30%増)。22年1〜6月期の売上高は3億6217万元(前年同期比9.03%増)、純利益は6828万元(同4.35%増)。

 新規上場に伴い調達予定の8億721万元(約162億円)は、約15%の1億2440万元をPCB研究開発設計センター建設プロジェクトに、約85%の6億8280万元をPCBA研究・生産ライン建設プロジェクトに用いる。

 上海メインボードに上場した上海紫燕食品(603057/上海)は公開価格15.15元に対し、初値は20%高い18.18元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は値幅制限いっぱいとなる同44.03%高の21.82元だった。
 
 同社は00年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。鶏、アヒル、牛、豚、野菜、水産品、豆製品を五香粉などの香辛料と塩水または醤油で煮込んだ「滷製食品」の生産企業であり、「紫燕」ブランドで華東地域を中心として広く知られている。各地方の風味に合わせた数百種類の製品を生産しており、全国5300の店舗で販売されている。2020年の中国国内滷製食品市場の小売ベースシェアは1.6%前後で、業界の上位に位置する。21年12月期の売上高は30億9209万元(前期比18.34%増)、純利益は3億1980万元(同10.55%減)。22年1〜6月期の売上高は16億3711万元(前年同期比16.52%増)、親会社の株主に帰属する純利益は9331万元(同27.16%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の5億6520万元(約113億円)は、約35%の2億元を安徽省寧国市の食品生産拠点建設プロジェクトに、約21%の1億2000万元を重慶市栄昌区の食品生産拠点建設プロジェクトに、約14%の8022万元を貯蔵拠点建設プロジェクトに、約7%の4000万元を研究開発テストセンター建設プロジェクトに、約8%の4498万元を情報センター建設プロジェクトに、約14%の8000万元をブランドづくり・市場PRプロジェクトに用いる。
 
 上海科創板に上場した中信科移動通信技術(688387/上海)は公開価格6.05元に対して初値が11.07%低い5.38元だった。終値は同3.31%安の5.85元だった。
 
 同社は1998年設立に武漢虹信通信技術有限責任公司として設立し、2020年に国有企業の中国信息通信科技集団傘下に入って中信科移動通信技術有限公司となり、21年に株式会社した。移動通信の国際規格制定、重要技術の開発および産業化を手掛け、大手通信プロバイダーなどに移動通信ネットワーク設備の提供、移動通信技術サービスの提供を主業務としている。21年12月期の売上高は56億6555万元(前期比25.15%増)、純損益は11億7421万元の赤字(同32.91%の損失減)。22年1〜6月期の売上高は26億4580万元(前期比81.62%増)、純損益は1億8446万元の赤字(前期比70.95%の損失減)。

 新規上場に伴い調達予定の40億元(約800億円)は、約57%の22億8021万元を5G無線システム製品・技術改良研究プロジェクトに、約10%の4億1964万元を商用5Gネットワーク・スマートアプリケーション研究開発プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)