マーケティングソリューションサービスを手掛ける多想雲(06696/香港)が11月9日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格1.96香港ドルに対し、初値は48.47%高い2.91ドルだったが、取引開始後に大きく下落し、終値は公開価格を2.04%上回る2.00ドルだった。
 
 同社は中国国内向けのマーケティングソリューションプランサービス提供を主業務としており、主にコンテンツマーケティング、SaaSインタラクティブマーケティング、デジタルマーケティング、PR活動戦略画策、メディア公告を手掛ける。これまでに日用消費財、服飾・靴製品、不動産業界を中心として200あまりの顧客に対し、ブランド知名度、製品の人気向上のためにオンライン、オフラインを組み合わせたマーケティングソリューションプランを提供してきた。特にコンテンツマーケティングに力を入れており、売上高の6割前後を占めている。
 
 マーケティングサービス業界は中国において非常に競争が激しい分野の一つであり、100万を超えるマーケティングサービス企業が存在すると言われる。21年12月期通期における業界トップ5社の売上シェア合計は16.9%に留まり、シェアが多くの企業に分散している状況だ。その中で、同社の同期間における中国マーケティングサービス市場シェアは約0.03%となっている。
 
 21年12月期の売上高は3億5330万人民元(前期比14.57%増)、純利益は6474万元(同2.04倍)。22年1〜4月期の売上高は1億4380万元(前年同期比2.05倍)、純利益は1526万元(同3.22倍)。
 
 新規上場に伴い調達予定の約2億7560万香港ドル(約52億円)は、約15%をSaaSインタラクティブマーケティングプラットフォームの研究開発および強化に、約32%をIPコンテンツのラインナップ拡充と総合マーケティングソリューションプラン事業の拡大に、約16%をサービス対象地域や顧客の拡大に向けた事務所の拡充や広告宣伝の費用に、約32%を事業に関連する企業への投資や買収の費用に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)