非鉄金属加工企業の利記HD(00637/香港)が11月10日、2023年3月期の半期業績報告を発表した。売上高が前年同期比で約4.9%増加した一方で、赤字に転落した。
 
 22年4〜9月期の売上高は13億449万香港ドルで、前年同時期の12億4384万ドルから4.88%増加した。一方で、新型コロナによる中国国内のロックダウンやサプライチェーンへの影響を受け、製品販売量は4万4730トンで前年同時期の5万200トンから10.9%減少した。また、純損益は721万ドルの赤字で、796万元の黒字だった前年同時期から赤字転落した。
 
 当期に損失が増加した理由について同社は、金属価格の下落と物流コストの上昇を挙げている。期初にあたる22年4月中旬には亜鉛価格が1トンあたり約4500米ドルまで上昇したが、これをピークに価格は下落に転じ、9月末にはピーク時から約37%低い2800ドルまで下がった。経営を取り巻く厳しい環境の中で、製品やサービスの構成の最適化、および市場の多元化を積極的に進め、ネガティブな影響を低減したとしている。特にアジアにおける金属使用に大きく依存する重点工業向けに特殊合金の販売を強化した。
 
 下期の展望については、外的なネガティブ要素や市場の不安定性が上期から持続し、世界的なエネルギー不足、サプライチェーンの混乱により顧客の製造活動やエンドユーザーの需要に悪影響を及ぼすと予測する一方で、アジア経済の堅調さや東南アジアの継続的なインフラ投資が商機につながるとし、亜鉛合金およびアルミニウム合金の需要について楽観的な見方を示している。また、グリーン製造、スマート設備、電動輸送ツールなどにおいて新たな合金規格が求められており、金属のテストやコンサルティングサービスのニーズが高まり、同社の収入源拡大につながるとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)