深セン証券取引所では11月16日、メインボードで粤海永順泰集団(001338/深セン)、創業板で河南新天地薬業(301277/深セン)、鄭州衆智科技(301361/深セン)の3社が新規上場した。3社とも初値が公開価格を大きく上回る好調な出だしとなった。
 
 粤海永順泰集団の初値は公開価格6.82元を19.94%上回る8.18元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は値幅制限いっぱいとなる同43.99%高の9.82元だった。
 
 同社は1987年設立で広東省広州市に本社を置き、麦芽の研究開発、生産、販売を主業務としている。総生産能力85万トンは中国国内で最大、世界でも5番めの規模を誇る。2019年における中国国内市場シェアは25%で、中国国内最大の麦芽輸出企業でもある。主に東南アジア、日本、韓国などに輸出しており、20年の輸出規模は中国の麦芽輸出規模全体の46%を誇る。21年12月期の売上高は30億2481万元(前期比7.04%増)、純利益は1億4893万元(同10.28%増)。22年1〜6月期の売上高は19億6663万元、純利益は9151万元。

 新規上場に伴い調達予定の7億9424万元(約156億円)は、約53%の4億2453万元を広州市にある子会社における年産10万トンの麦芽生産ライン建設プロジェクトに、約47%の3億6971万元を年産13万トンの中高級ビール麦芽生産プロジェクトに用いる。
 
 河南新天地薬業の初値は公開価格27.00元を85.19%上回る50.00元だった。終値は同47.41%高の39.80元だった。
 
 同社は05年設立の民営企業で、09年に株式会社化した。キラル医薬中間体の研究開発、生産、販売を主業務としている。主な製品はD−4−ヒドロキシフェニルグリシン系列製品およびp−トルエンスルホン酸で、D−4−ヒドロキシフェニルグリシンの生産では世界で2番手、中国国内でトップの規模を持ち、関連の国内業界規格制定にも参加している。21年4月には北京昭衍生物技術有限公司と子会社を設立し、化学原料薬のCDMO事業にも参入した。21年12月期の売上高は5億1383万元(前期比18.63%増)、純利益は1億1482万元(同3.07%減)。22年1〜9月期の売上高は4億4829万元(前年同期比37.06%増)、純利益は8887万元(同15.72%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の5億8495万元(約115億円)は、約45%の2億6420万元を年産120トンの原料薬生産ライン建設プロジェクトに、約21%の1億2074万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。
 
 鄭州衆智科技の初値は公開価格26.44元を12.71%上回る29.80元だった。終値は同21.82%高の32.21元だった。
 
 同社は03年設立の民営企業で、10年に株式会社した。内燃力発電ユニット自動制御システム、低圧配電自動制御システムなどの自動化製品の研究開発、生産、販売、関連サービス提供を主業務としている。製品は国防、宇宙、電力、通信、船舶、海洋工事システム、インフラ建設、建築、銀行、鉱山・石油採掘、IDC、5G基地局、スマートビルなど幅広い分野で応用されている。中国国内における発電ユニット自動制御、低圧配電自動制御ユニットおよび重要部品の輸入依存状況の打破に貢献したほか、業界の規格作成にも積極的に関わっており、内燃力発電ユニットに関する国家規格2項目、業界基準1項目の制定に参加した。
 
 21年12月期の売上高は2億340万元(前期比15.75%増)、純利益は6812万元(同12.59%増)。22年1〜9月期の予想売上高は1億4731万〜1億6134万元(前年同期比5.00〜15.00%増)、純利益は4616万〜5346万元(同6.61〜7.95%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の6億1266万元(約121億円)は、約59%の3億6272万元を科学技術産業パーク建設プロジェクトに、約24%の1億4993万元を科学技術研究開発・検査測定センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)