サイジニア<6031>のグループ会社で、EC商品検索・レビュー・ハッシュタグ・OMOソリューションを開発販売するコマースとCXのリーディングカンパニーであるZETAは5月15日、企業の収益拡大・生産性向上などさまざまな課題解決につながるソリューションを提供するジーニー<6562>とリテールメディアにおける共同事業展開に向けて、両者のソリューションを連携させるべく業務提携したと発表した。

 近年、個人のプライバシー保護を目的としてCookieに関する法規制が進むとともに、従来のデジタルマーケティングの方法についても見直しが必要なタイミングとなってきており、特にこれまでCookieありきで運用されてきたネット広告市場は今後衰退していくことが予想されている。

 その一方で、国内のリテールメディア広告市場は、CARTA HOLDINGSによる市場調査によると2026年に805億円規模となることが予測されるなど急成長が期待されている。ZETAとしてもリターゲティング広告に変わるビジネスとして「リテールメディア広告」が非常に有望であり、今後のサイジニアグループの事業においても大きな柱となっていくものと考えている。

 このような背景のもと、ZETAはリテールメディア領域での顧客獲得や新サービスの開発などのさらなる強化をめざし、リテールメディア向けプラットフォーム「GENIEE RMP」を提供するジーニーと業務提携した。ジーニーとの業務提携によって実現するサービス内容・導入事例につきましては、改めてプレスリリースの形式にて発表する予定。

 なお、ZETAが2015年6月より提供しているサイト内広告エンジン「ZETA AD」についても、有益なリテールメディア化を実現するソリューションとしてこれを機会に今後さらに力を入れていく方針だ。「ZETA CXシリーズ」はEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」をはじめとする7つのラインナップで、高度なデータ分析・マッチングの技術によってさらなる良質な購買体験を実現している。

 今回の業務提携について、ジーニー代表取締役社長の工藤智昭氏(写真:左)は、「リテール向けソリューションの業界の雄であるZETA社とこのような提携ができて嬉しく思います。ZETA社とは半年以上前からこの構想については議論してきましたが、リテール業界での知見や業界内の信頼の厚さは我々も日々学ばせて頂いてます。今後、ZETA社と連携することで日本のお客様にとって最も使いやすく、最も費用対効果の高いプロダクトを創り、お客様の成功を両社で築き上げていきたいと思います」と語っている。

 また、ZETA代表取締役社長の山崎徳之氏(写真:右)は、「リターゲティング広告の先行きが不透明な中で、もっとも開拓する余地のあるネット広告のジャンルが、サイト内リスティング広告をはじめとするリテールメディアテック領域だと思います。サイト内リスティング広告の鍵となるEC商品検索においては国内トップクラスのシェアをもつ『ZETA CXシリーズ』と、多彩な機能で国内トップを走るジーニーのリテールメディアシステムである『GINIEE RMP』の連携は、リテールメディアテックにおいて先行している欧米を追随する国内のリーディングソリューションとなり得ると思いますので、大変楽しみです」とコメントした。

 ジーニーは、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのPurpose(企業の存在意義)のもと、企業の収益拡大・生産性向上などさまざまな課題解決につながるソリューションを開発・提供するマーケティングテクノロジーカンパニー。ソリューションの1つとしてリテールメディア向けプラットフォーム「GENIEE RMP」を提供しており、小売・EC事業者の新規収益の創出・メーカーの次世代販促プロモーション機会の創出を支援している。

 ZETAは、EC向け商品検索エンジン・レビュー・ハッシュタグ・OMO・レコメンド・サイト内広告・DMPなど、コマースの包括的なマーケティングを実現する「ZETA CXシリーズ」を開発・提供。カスタマイズ性の高さ・安定性・柔軟性を兼ね備え、大規模かつ高負荷のサイトに対応しているほか、リアル店舗との連携でユーザーにシームレスな購買体験を提供するマーケティングソリューションをシリーズ化して提供することで、ユーザー体験の最適化と売上拡大を実現している。(写真は、ジーニー代表取締役社長の工藤智昭氏<左>とZETA代表取締役社長の山崎徳之氏<右>)