上海証券取引所の科創板への上場を目指す、北京天瑪智控科技(688570/上海)が5月25日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。7300万株を発行予定で、公募価格は30.26元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2001年設立の国有企業で、21年に株式会社化した。炭坑の無人化スマート採掘制御技術および設備の研究開発、製造、販売、サービスを主業務とする。主な製品は、SAM型総合採掘自動化制御システム、SAC型油圧アーム制御システム、SAP型スマート液体供給ポンプ制御システムで、優れた製品とサービスにより炭坑採掘の安全レベルと生産効率を向上させ、炭坑作業者のリスクを低減させるとともに、石炭企業にさらなる価値をもたらす。国家能源集団、山東能源集団、陝煤集団、中煤集団といった国有企業、省有企業などを顧客に持つ。
 
 22年12月期の売上構成は、SACシステムが45.15%、SAMシステムが15.99%、SAPシステムが12.64%、予備部品が20.68%、メンテナンスサービスが5.53%となっている。22年の中国国内におけるSACシステムの市場シェアは34.4%、SAMシステムの市場シェアは29.7%、SAPシステムの市場シェアは13.6%と業界内において安定的な地位を確保している。一方で、現状でスマート制御製品および技術は炭坑分野に特化しており、他分野への展開ができていないことが、今後の発展に向けた大きな課題だ。
 
 22年12月期の売上高は19億6828万元(前期比26.74%増)、純利益は3億9651万元(同6.83%増)。23年1〜3月期の売上高は4億6750万元(前年同期比10.59%増)、純利益は9344万元(同9.30%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)