2日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比32.65ポイント(0.21%)安の15533.56ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が4.49ポイント(0.09%)安の5218.99ポイントと反落した。売買代金は1031億5590万香港ドルとなっている(1日は949億720万香港ドル)。
 米中対立の激化を警戒した売りが優勢となる流れ。米政府が中国の一部バイオ企業と契約することを禁止する新法案を米議員が提出したことに続き、米国防総省は先ごろ、半導体メモリー大手の長江存儲科技(YMTC)など中国の半導体・人工知能(AI)関連企業10社超を「中国軍事企業リスト」に組入れた。外交部の汪文斌・報道官は1日の記者会見で、「米国の中国企業に対する圧力に断固として反対する」と述べている。
 ただ、下値は限定的。中国の景気支援スタンスなどを手がかりに、指数はプラス圏で推移する場面もあった。財政部の王東偉・副部長らは1日の記者会見で、「2024年も景気対策の支出を継続していく」などと強調している。中国人民銀行(中央銀行)が1日に発表したデータによれば、人民銀の担保付き補完貸出(PSL)による政策銀行への融資残高は、今年1月に2カ月連続で増加した。PSLは都市再開発に向けた資金供給となるため、インフラ・不動産支援を強化したとみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が21.2%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が20.7%安と下げが目立った。無錫薬明は売上高の66%、薬明生物は44%を米国の顧客から得ている。上述した米国のバイオ企業規制案の影響が懸念される状況だ。
 半導体セクターもさえない。上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.7%安、華虹半導体(1347/HK)が2.9%安、中芯国際集成電路製造(981/HK)が1.4%安で取引を終えた。
 海運セクターも安い。中遠海運能源運輸(1138/HK)が6.1%、東方海外(316/HK)が4.1%、中遠海運HD(1919/HK)が1.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が1.8%ずつ下落した。
 半面、カジノ関連は高い。美高梅中国HD(2282/HK)が2.9%、金沙中国(1928/HK)が2.8%、永利澳門(1128/HK)が2.1%、澳門博彩HD(880/HK)が1.3%ずつ上昇した。カジノ売上高の伸びが引き続き材料視される。マカオ政府が1日報告した今年1月の域内カジノ売上高は、前年同月比で67.0%増加。13カ月連続のプラス成長を達成した。春節(旧正月)の大型連休が来週末スタートするだけに、売上増の期待感も広がっている。
 中国不動産セクターの一角もしっかり。旭輝(884/HK)が6.6%高、越秀地産(123/HK)が4.1%高、龍湖集団HD(960/HK)が2.8%高、建発国際投資集団(1908/HK)が2.0%高で引けた。
 一方、本土マーケットは5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.46%安の2730.15ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬株、不動産株、素材株、自動車株、証券株、インフラ関連株なども売られた。半面、銀行株はしっかり。通信株、エネルギー株の一角も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)