28日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比45.09ポイント(0.27%)安の16745.71ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が44.20ポイント(0.76%)安の5762.70ポイントと反落した。売買代金は570億6130万香港ドルにやや拡大している(27日の前場は487億1680万香港ドル)。
 売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は今月中旬から上昇ピッチを速め、前日は昨年12月4日以来、約3カ月ぶりの高値水準を回復した。また、不動産デベロッパーの債務問題が再燃したことも、関連銘柄にとって逆風となっている。
 もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が強まっている。中国人民銀行(中央銀行)が26日に開いたシンポジウムでは、昨年開催された5年に1度の中央金融工作会議で示された方針の下、ハイテクや環境など主要5分野に対する金融支援を強化する必要性が強調された。香港の経済対策にも期待感。陳茂波(ポール・チャン)財政長官は28日午前に予算案演説を開始し、不動産規制の緩和や観光業を支援する方針などを明らかにしている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.9%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.1%安、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園服務や龍湖集団のほか、碧桂園HD(2007/HK)が12.5%、旭輝(884/HK)が8.6%、融創中国HD(1918/HK)が6.0%ずつ下落する。債権者のエバー・クレジット(Ever Credit)が香港高等法院(高等裁判所)に対し、碧桂園の清算申し立てを行った。
 非鉄・レアアース関連もさえない。ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が4.2%安、資源会社の中信資源HD(1205/HK)が2.4%安、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が2.1%安、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が1.4%安で引けた。
 半面、香港の不動産セクターは高い。新世界発展(17/HK)が5.9%、新鴻基地産発展(16/HK)が3.3%、長江実業集団(1113/HK)が2.9%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%ずつ上昇した。
 IT・ネット関連の一角も物色される。オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)が5.5%高、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が2.9%高、短文投稿サイト運営の微博(9898/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。網易については、新作ゲームが当局に承認されたことも好感されている。ハンセン科技(テック)指数は0.04%安と下げが小幅にとどまった。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.67%安の2995.40ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、不動産株、インフラ関連株、エネルギー株、素材株、運輸株、銀行・保険株なども売られた。半面、公益株は高い。証券株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)