11日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比6.91ポイント(0.23%)高の3034.25ポイントと反発した。
 中国経済の先行き楽観で買われる展開。中国の2024年GDP(国内総生産)成長見通しについて、上方修正する動きが相次いでいる。アジア開発銀行(ADB)は11日発表した最新の「アジア経済見通し」で、24年の中国GDP成長率予想を4.5%→4.8%に引き上げた。ADBによれば、不動産セクターの低迷を内需の拡大がカバーする。ほか、モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスも今年の予想成長率を引き上げた。昨日は格付け会社フィッチ・レーティングスが中国の信用格付け見通しを「安定的(ステーブル)」から「弱含み(ネガティブ)」に引き下げたと伝わっていたが、ひとまず安心感が広がっている。
 ただ、全体として上値は重い。米利下げの後ずれ観測や、中国の物価減速が嫌気された。寄り付き直後に公表された今年3月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でプラス0.1%。市場予想(プラス0.4%)以上に、前月(プラス0.7%)から伸びが減速した。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.8%。下げ率は市場予想(マイナス2.8%)に一致し、前月実績(マイナス2.7%)をやや上回っている。デフレ脱却には時間がかかると懸念される状況だ。指数は朝方、マイナス圏で推移している。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、セメントや鉄鋼、非鉄など素材の上げが目立つ。華新水泥(600801/SH)が6.0%高、安徽海螺水泥(600585/SH)が5.0%高、南京鋼鉄(600282/SH)が1.8%高、新疆八一鋼鉄 (600581/SH)が2.8%高、廈門タングステン業(600549/SH)が2.5%高、中国アルミ(601600/SH)が1.4%高で引けた。
 ハイテク株も物色される。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が8.5%高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が5.7%高、電子書籍プラットフォームの掌閲科技(603533/SH)が3.4%高、スマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)が2.7%高で取引を終えた。インフラ関連株、エネルギー株、自動車、株公益株、海運株なども買われている。
 半面、医薬株はさえない。薬明康徳(603259/SH)が3.9%、華潤双鶴薬業(600062/SH)が2.7%、人福医薬集団(600079/SH)が1.6%、北京同仁堂(600085/SH)が1.5%ずつ下落した。不動産株、金融株、空運株、食品・酒造株も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.64ポイント(0.25%)高の258.85ポイント、深センB株指数が1.22ポイント(0.11%)高の1081.33ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)