日本と台湾の観光交流が盛んになるなかで、特に鉄道業界の交流やコラボレーションが積極的に行われている。台湾メディア・三立新聞網は、今年4月にJR東日本で引退した583系寝台電車2両が、台湾の鉄道博物館に無償で寄贈される予定であるとする記事を掲載した。
 
 記事は「世界初の寝台電車が台湾にやってくる」としたうえで、台湾文化部がJR東日本に積極的に働きかけを行った結果、JR東日本が583系寝台電車2両を台北機廠鉄道博物館へ寄贈することに同意し、8月1日にさいたまの鉄道博物館で調印式が行われる運びであると紹介した。
 
 また、583系について「国鉄時代を代表する電車の1つで、昼間は座席になり、夜は寝台へと形を変えることのできる構造だ」と説明。台湾の鉄道史専門家である台湾師範大学地理学部の洪致文教授が「世界の鉄道史上でも珍しく、価値を持つ電車はわれわれ人類の資産。今回文化部が寄贈を取り付けたことに対して本当に驚いている。台湾の鉄道文化資産保存の歩みが一歩前進した」と感想を述べたことを伝えている。
 
 記事はさらに、多くの台湾の鉄道ファンがこの情報に興奮を覚えるとともに、日本に対して続々と感謝の意を示しているとも紹介した。
 
 「昼夜兼用寝台電車」である583系は、ボックスシートをつなげて下段ベッドを作り、窓の上と網棚の上に格納されている中・上段ベッドをそれぞれ引き出して3段ベッドにする特徴的な構造になっており、日本の鉄道ファンの人気も非常に高い。きっと台湾の博物館でも人気の展示車両の1つとなることだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:フリー素材館 583系快速「あいづライナー」)