中国では「客をもてなす場合は、食べきれない量の料理を準備する習慣」がある。食べきれないほどの料理を用意することで、ホスト側は「しっかりともてなした」と考えるのであり、もてなされた側も「あえて食べ残す」ことによってホスト側のメンツを立てるのが慣習となっている。

 また、中国では「打包(ダーバオ)」といって食べ残しを持ち帰る習慣もあり、飲食店ならばどこでも「打包」用の容器を用意しているほどだ。ビジネスなどの会食の場で「打包」することはないとしても、友人や家族での食事であれば、誰もが気軽に「打包」している。

 日本では飲食店での食べ残しを持ち帰ることは一般的ではないが、中国のQ&Aサイトの知乎にこのほど、「日本ではなぜ食べ残しを持ち帰れないのか」と疑問を投げかけるスレッドが立てられ、多くの中国人ネットユーザーたちが議論を交わしている。

 日本で食べ残しを持ち帰れない理由について、多くの中国人ユーザーは「衛生上の問題」ではないかと推測するコメントを寄せている。たとえば「日本の飲食店は客が持ち帰った料理で食中毒が発生した場合のリスクを考えて、食べ残しの持ち帰りを拒否している」と伝えるユーザーが見られたほか、日本人は「背後に隠れた危険性」や「責任の所在」を考えるがゆえに、「リスクを考えた結果として飲食店側は食べ残しの持ち帰りを許可しないのではないか」という意見もあった。

 他にも、「時間の経過と共に料理の味は落ちるため、料理人が持ち帰りを嫌う」とのコメントが寄せられる一方、新型コロナウイルスの感染拡大によって外食を控える人が増えたことで「テイクアウト」を始める飲食店が増加していることを指摘し、「日本人の考え方も変化していくのではないか」とコメントするユーザーもいた。

 中国では「打包」をしても、食中毒が発生するリスクについて店側から注意喚起されることはないが、仮に持ち帰った料理を食べてお腹を壊したとしても自己責任であるのが慣習となっている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)