自動車からスマートフォンまで、製造業には欠かせない工作機械。日本の工作機械は27年間生産額で世界一だったが、2010年以降は中国が首位の座についている。では、日本の工作機械は中国に追い越されたのだろうか。中国メディアの騰訊はこのほど、「日本の工作機械はすごい」と紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、機械を作る機械と言われる工作機械は「その国の製造業の実力を示す存在」と紹介。生産額で日本を圧倒する中国とは対照的に、「日本の工作機械は性能が高い」と、性能で世界のトップに君臨する日本の強みを伝えている。工作機械は、高価格製品である宇宙・航空機・医療機器を作る高級機と、自動車など中価格製品を作る中級機、そして低価格製品の一般部品を作る低級機の3つに分類することができる。日本はこのうち「高級機に強い」と伝えている。

 例えば、高価格製品の代表格ともいえる航空機には、日本の技術が欠かせない。記事は、「米国の航空機なのに、機体や翼の部分の多くを日本企業が作っている」と紹介。そうりゅう型潜水艦を世界最強と言わしめる静音性についても、日本の高性能の工作機械のなせる業だと舌を巻いた。

 では、日本と中国の工作機械の差はどのくらいあるのだろうか。記事は、中国国内でも工作機械を作っているが、中級機・低級機が中心で、「高級機は9割が輸入に頼っている」と指摘。「そのうち3分の1は日本製だ」としている。「一般の工作機械より1000倍高い精度が求められる」高級機を作るには中国はまだ未熟で、海外より「40−60年の差がある」と伝えている。「先進国の1950年代の水準」にとどまっているという。

 記事は、「海外」よりも遅れているとしているが、主に日本のことを指しているのだろう。新型コロナにより打撃を受けた製造業は緩やかに回復しており、日本工作機械工業会によると、2021年の工作機械の年間受注額には3年ぶりの増加が見込まれるという。日本の高い技術力による経済回復に期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)