中国の新車市場ではドイツ車と日系車が大きなシェアを獲得していて、合弁ブランドのなかでは人気を二分している。これまでの傾向としては、中国北方ではドイツ車の人気が高く、南方で日系車の人気が高かったが、最近では変化も生じているようだ。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、中国北方の山東省では「2台目の車を購入するにあたって、ドイツ車から日系車に乗り換える人が増えている」と紹介する動画を配信した。

 配信者の中国人男性によると、これまでドイツ車に乗っていたオーナーのなかには「買い替えを機に、日系車に乗り換える」人が増えているのだという。配信者は、10年にわたってドイツ車に乗っていたのに、突然日系車に乗り換えた友人がいることを実例として挙げている。この友人は、「日系車はボディが薄くて安全ではない。男なら日系車に乗るべきではない」と主張していたのに、なぜか日系車を購入したそうだ。

 配信者がその理由について尋ねると、2年ほど前から新車の購入を考えていて、ネットで情報を集めたところ、多くの中国人が「日系車は良い」と勧めていたという。故障が少なく安心して乗れるほか、残価率が高いためで、こうした情報に触れているうちに「いつの間にか日系車を買ってしまっていた」そうだ。つまりクチコミに影響されたということのようだ。

 配信者の男性は中古車のビジネスを手掛けているそうで、感覚としても山東省では「以前は多くの客がまずドイツ車を検討し、日系車は見向きもしなかった」というが、最近では日系車を検討する人が増えていると感じているという。これは、時間と共に日系車の品質の高さが多くの人に知られるようになり、逆にドイツ車には故障が多いことが知れ渡ったからだろうとしている。

 とはいえ、ドイツ車全体の販売台数には大きな影響を与えてはいないと配信者は主張した。これは「ベジタリアンが増えても肉類の販売量に影響を与えないのと同じだ」と説明している。コメント欄を見ても、ドイツ車を支持するという意見は少なくなく、ドイツ車は根強い人気があることがうかがえる。しかし、「販売台数でドイツ車が日系車に追い越されるのは時間の問題」という意見もあり、山東省のみならず、中国全体として日系車の人気が着実に高まっていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)